ブルーロックの主役である潔世一は、日常生活では温和で他人想いの性格です。
しかし、特筆すべきサッカーのテクニックや、体力を持っているわけではありません。
それでも、サッカーに関する知識が豊富であることに本人は気付いておらず、その能力を認識していた絵心甚八によって「青い監獄(ブルーロック)」へと招集されました。
ここで自らの意志で勝利を掴み取る「エゴ」に気づき、急成長していきます。
この記事では、潔世一のこれまでの過去や活躍、能力やランキングについて解説します。
潔世一とは何者か?性格や過去の経緯を紹介!
「ブルーロック」の主人公として知られる潔世一。
潔の身長は、ブルーロックのキャラクターの中では比較的低めです。
埼玉県の有名な一難高校サッカー部に所属する、2年生の無名FWとして活動していました。
全国高校サッカー選手権の埼玉県大会で、ゴール前でフリーの多田友也にパスを出す場面がありましたが、これが敗北の原因となります。
試合後、監督からの激励の言葉が潔世一には響かず、シュートを選んでいれば試合の結果が変わっていたかもしれないと後悔し、帰宅途中で涙を流しました。
ブルーロックの強化選手に選出
そんな時、青い監獄(ブルーロック)計画の強化指定選手として選ばれ、絵心甚八の言葉にすぐに反応します。
最初に絵心が開いた扉に飛び込むことで、自己変革の旅を始めることになります。
潔は普段は穏やかで人懐っこい性格で、個性豊かな登場人物たちとの間で緩衝材の役割を果たすことも、しばしばあります。
当初は自信のなさが目立ちましたが、自分の長所に気づき、次第にそれを理解して行きます。
ゴールを決められないことに憤りを示したり、恐れずに自分の意見を述べたり、逆境の中でもチャンスを見出そうとするなど、自信に満ちた一面や前向きな姿勢を示していきます。
上位のプレーヤーにも果敢に挑む姿勢で、勝敗に関わらず自己分析を行い、成長の糧として次に活かす姿勢を持っています。
家族構成は、両親と潔世一の3人家族です。
父の名前は一生、母の名前は伊世です。
両親はサッカー経験はなく、特に興味も持っていませんが、潔世一がサッカーを楽しんでいるのを見て大いに喜び、心から応援しています。
県大会で準優勝校のフォワード
潔世一は、埼玉県大会で準優勝校のフォワードとして活躍していましたが、国内ではあまり知られていない存在でした。
チームでのプレーを重んじていましたが、それが原因で敗北したことに対して強い後悔を抱いています。
ブルーロックに参加した当初は、自身の特長を問われても答えることができず、スピードやドリブルで際立つ他の選手たちに圧倒されていました。
その後、ブルーロックで「エゴイスト」としての覚醒を促され、変革が始まります。
幼い頃から感受性が鋭かった
小説の第1巻に記載されている通り、潔世一は幼い頃から感受性が鋭く、何かを感じ取るとすぐに涙を流します。
五感が他の人よりも優れており、その感覚を利用してリスクを避ける行動を無意識のうちに取っています。
このため、自分の才能に気づくことはなく、優しく内向的な性格が形成されていました。
ノアに憧れてサッカーに打ち込む
4歳でJリーグの試合を観戦し、サッカーへの関心を持ち始めると、親に頼んでサッカースクールに通い始め、暇さえあればサッカーに情熱を注ぐようになります。
幼少期の臆病な性格は、サッカーの技術が向上するにつれて自信に変わっていきました。
8歳の時に、テレビでノエル・ノアのプレーを見て衝撃を受け、異次元のテクニックに憧れます。
以後、潔世一はノアを目標に、一層サッカーに打ち込むようになります。
小学校では、5人を抜いてゴールを決めることもあり、中学では埼玉県で無敵のストライカーとして名を馳せ、高校では地元の強豪、一難高校に進学します。
チームプレーを重視し個性が消える
しかし、一難高校のサッカー部は、チームプレーを重視する方針を掲げていました。
個々のプレースタイルとは異なる方針に、初めは違和感を覚えていた潔。
しかし、チームメイトや監督の支持を得ていたため、基本的には温厚で真面目な性格の潔世一は反発することができませんでした。
そして、チームプレーを重視する生活を続けるうちに、いつの間にか潔世一の個性が抑えられ、「和」を重視する一員となっていったのです。
皮肉なことに、潔世一が優秀であるためにチームは高い評価を受けていましたが、潔のストライカーとしての本来のプレースタイルは、抑制されてしまいました。
絵心に青い監獄へと招聘される
そんな中で、潔世一の才能に目を付けたのは、ブルーロックを率いる絵心甚八です。
帝襟アンリは、以前の試合からチームプレーに順応した潔を「ストライカーとして不適格」と見なします。
しかし、絵心甚八だけは潔世一の広い視野、空間認識能力、周囲を理解する能力、高いサッカーIQを評価します。
その才能がチームのために使われることで、ストライカーとしての可能性を潰していると見て、「エゴ」を持つ才能ある選手として、青い監獄へと招聘(しょうへい)したのでした。
入寮テスト「鬼ごっこ」を突破
青い監獄での最初の入寮テストは、「おにごっこ」です。
潔世一は、足を捻挫して動けなくなった五十嵐栗夢の前でボールをキープし、絶対的な優位に立ちます。
しかし、ランキング最下位の五十嵐を狙わず、あえて他の困難な選択をすることでハングリー精神を見せ、蜂楽廻からの好評価を得ました。
その後、蜂楽が放ったボールに対して吉良涼介の顔目がけて直撃させ、ゲームを終了させました。
(ちなみにこのシュートは、後に潔の重要な武器となる直撃蹴弾となります)
「ゴールの匂い」を感じ取る
一次選考のチームXとの試合では、潔世一はどのように動くべきかを見極められず、馬狼照英の圧倒的な力に押されます。
試合の最終段階で、蜂楽の提案で得点を目指す中、ゴール前での動きから「ゴールの匂い」を感じ取り、チームZの國神錬介にパスを送り、得点を奪い返しました。
チームYとの対戦では、二子一揮との競合中に自身の特技「ゴールの匂い」に気づき、試合の終盤に二子の防御を巧みにかわし、決勝点を挙げます。
チームWとの試合では、久遠渉の裏切りによりチームが勝利への道を見失いながらも、必死の努力でチームメイトである、千切豹馬を覚醒させることに成功しました。
「成功の方程式」を完成させる
チームVとの試合では、凪誠士郎、御影玲王、剣城斬鉄の激しい攻撃に一時は戦意を喪失。
しかし、蜂楽の活躍に触発されて再び気力を取り戻し、「成功の方程式」を試合中に見つけ出すことに集中しました。
試合が進む中で、潔世一は自分の優れた観察力と直感から「ゴールの匂い」を感じ取ることができ、誰よりも先に試合の流れを読み解き、未来のプレーを予測する力を身につけました。
最終的には、自身の空間認識能力とブルーロックでの経験を結びつけて「成功(ゴール)の方程式」を完成させ、覚醒して決勝点を決め、試合を決定づけます。
二次選考で成長する潔世一
潔世一は1stステージを15位でクリアし、蜂楽と凪の志願により、彼らと3人1組のチームを結成します。
しかし、凛、蟻生十兵衛、時光青志のチームとの対戦で敗北し、蜂楽が引き抜かれ、2ndステージへと後退してしまいます。
2ndステージでは、凪と共に馬狼、成早のチームと対戦。
馬狼の強さに苦労しながらも、自身を「凡才」と見なしていた潔は、この試合を通じて「天才側に行く」と決意しました。
試合の瀬戸際で成早の技術を吸収し、成長を遂げて勝利を収めます。
馬狼を引き抜き、再び3rdステージに昇格しました。
成早に教えられた「適応」に気付く
再度の3rdステージでは、國神、千切、玲王と対戦し、高度な連携や馬狼の独走に悩まされました。
馬狼をコントロールできず、離反されることから、成早に教えられた「適応」とは、「他人に合わせるのではなく、自分が変わることで他人を喰う力」であることに気づきます。
その後、凪との連携や、暴走する馬狼を利用して自分のゴールの源とし、フィールドを支配しました。
結果、互角に戦いながらも、最終盤に馬狼の覚醒があり、勝利を手に入れます。
自身のチームと、化学反応を起こすことを期待した千切を引き抜き、4thステージに昇格です。
引き抜かれて3次選考へ進出
4thステージでは、凛、蟻生、時光、蜂楽との対戦。
序盤から中盤にかけては、以前よりも凛に食らいついていきましたが、身体能力や技術の地力の差で上回られました。
3対4の緊迫した局面で、凛の戦術眼の鋭さを逆手に取り、足裏バックヒールショットで得点を挙げます。
最終局面では、蜂楽の絶妙なプレーをギリギリで阻止しましたが、最終的には運の差で敗北しました。
しかし、凛から「一瞬だけでも自分を超えたという敗北感」を認められ、
「自分が世界一になるのを一番近くで見届けさせる」
という意味を込めて、引き抜かれる形で三次選考進出となります。
氷織のアドバイスで決勝点を上げる
三次選考では、凛が所属するチームAと、凪がいるチームCの間でどちらに加わるか悩んだ末、潔世一は凛・士道龍聖をリーダーとする、チームAに参加することを決めます。
初戦では千切豹馬が含まれる、チームBとの対戦です。
烏旅人から「個人戦での能力が凡平である」と厳密にマークされるため、前半は大きな苦戦を強いられます。
烏にマークされている間は、凛からはパスはおろか、ほとんど視線も送られませんでした。
しかし後半に入ると、同じチームの七星虹郎との連携を深めながら、烏の死角を突破します。
さらに、凛と烏のマッチアップ中に隙を見てボールを奪うなど、自身の特技を活かし始め、徐々に試合の流れを引き寄せました。
試合の最終局面では、氷織羊の「その思考を反射でやってみ?」というアドバイスを受けて、空間認識とオフ・ザ・ボールの動きを反射的に行う能力を発揮。
凛や士道を出し抜き、決勝点を挙げました。
このプレーを通じて、士道からは「好きになりそうだ、お前の爆発」と一定の評価を受けます。
U-20日本代表戦に進出する
U-20日本代表戦に進んだ、潔世一。
前半から凛のプレイオプションを広げるサポートに専念しながらも、攻撃の機会を常に伺い、時折独断でチャンスを狙い続けます。
自身のシュートチャンスはオリヴァ・愛空や糸師冴に阻まれてしまうものの、攻撃には何らかの形で関与し続けていました。
絵心の発言に激怒し反発する
後半にリードを奪われた際には、助言を求めて絵心甚八に接触しますが、
「負けても、お前たちの未来の成功は約束されている」という発言に激怒します。
潔は、
「次なんて要らない、負けることは死ぬことと同じ、青い監獄はまだ死んでない、世界一以外いらない」
と反発し、絵心を責め立てました。
これにより、絵心は潔のエゴが自身の想定以上であると感じ、これまでの計画を越える新たな局面に踏み込むことを決意します。
その結果、絵心は最後の交代枠を使って、ジョーカーである馬狼照英を投入する決断を下しました。
瞬時の判断で決勝点を挙げる
試合の後半アディショナルタイムでは、潔世一が瞬時の判断で守備に戻らず、敵陣地に残ります。
そして、凛と糸師冴の間で弾かれたこぼれ球を、見事なダイレクトシュートでゴールに突き刺し、これが勝利につながる決勝点となりました。
試合終了後のヒーローインタビューで、潔世一は、
「俺がU-20W杯で日本を優勝させます」
と自信満々に宣言。
一方で、この発言と潔のプレイスタイルが糸師冴から、
「日本のサッカーを変えるエゴイスト」
として評価され、凛からは本格的な敵意を持たれるようになってしまいました。
最終選考ではドイツを選択する
潔世一は絵心からの通知で、イングランド、スペイン、イタリア、フランス、ドイツの5ヶ国を代表する各チームとの合同訓練に参加します。
潔は、よく観戦するイングランドリーグと、憧れのノエル・ノアが在籍するドイツリーグの間で迷いましたが、「選んだ道を正解にする」という蜂楽の言葉に触発され、ドイツリーグを選択。
ドイツで潔世一を待っていたのは、ノエル・ノア本人と、ドイツのトップクラブ「バスタード・ミュンヘン」のユース選手たちでした。
ノアから哲学とアドバイスをもらう
しかし、同年代の選手たちの予想外の高い能力と、新世代11傑の一人、ミヒャエル・カイザーからの妨害と宣戦布告により、潔は最下位からのスタートを余儀なくされます。
カイザーとの技術差を痛感した潔は、ノアにアドバイスを求めましたが、
「お前の理論は破綻している」
と断じられると同時に、
「世界一となるために自己の全てを投じる」
という哲学とアドバイスを受け取りました。
新たな可能性と理論に到達する
第一試合のスペイン戦では、ノアの指示で途中出場しました。
しかし、海外の選手たちの高いレベルと蜂楽の著しいパワーアップに圧倒され、何もできない状態に追い込まれます。
気持ちを切り替えて國神をアシストし、國神のシュートでチームは勝利を収めました。
二試合目のイングランド戦では、先の試合の活躍を評価されOMFとしてスタメン出場します。
黒名蘭世と共にチームをサポートしましたが、さらに強化された千切や玲王、新たなスタイルを見せる凪には突破され、カイザーに主導権を奪われました。
それでも、カイザーの戦い方から、潔は「超越視界」という新たな可能性を見出し、「世界一のストライカーとして自身に勝つ理論」に到達。
試合は雪宮の決勝ゴールにより、チームが勝利を収めることができました。
潔のブルーロックランキングの推移
ブルーロックでは、選手たちにランキングが付けられ、それが左上腕に表示されます。
プロジェクトを統括するコーチ、絵心甚八(えご じんぱち)の独断と偏見によって最初のランキングが決定され、潔世一は300人中299位の低い位置でスタートしました。
入寮テストのオニごっこや、体力テストが完了した第2話時点で、25人が脱落します。
潔のランキングは274位に上がりますが、全選手中で下から2番目の位置は変わりありませんでした。
しかし、1次選考の2試合目が終了した第5話で、勝利への貢献度が評価され、潔は265位に上昇します。
1次選考の全5試合が終了し、上位2チームからの選手と下位3チームの得点王各1人が2次選考に進んだ第12話で、絵心から発表された新しいブルーロックランキングでは、潔が15位にまで上昇しています。
潔世一の能力や武器を分析!
潔世一の武器は、ジャンプの高さやドリブルの上手さといった目に見える技術ではなく、分析力と高度な空間認識能力にあります。
潔は空間を読み取り、試合の流れを先読みすることができます。
この能力により、極限の状況下でも覚醒を繰り返し、絶えず成長していく強みを持っています。
ゴールの方程式を導き出す分析力
潔世一の能力の一つに、追い詰められた状況で自身の強化が必要とされるとき、そのために何が必要かを迅速に分析し、解(答え)を導き出す高い分析力があります。
1次選考中に絵心から「ゴールの“再現性”」が必要だと迫られた潔。
この能力が馬狼照英にあると直感し、彼から学ぶことを決意します。
1対1の練習を重ねる中で、馬狼が特定の範囲、即ち「絶対得点射程(エンペラーゴールレンジ)」でゴールの確率を大幅に高める能力を持っていることを発見しました。
潔はこれをヒントに、
「絶対的な武器(A)×Aが使えるシチュエイション=得点の量産」
という方程式を自身に適用し、自らの得点力を飛躍的に向上させる道を見つけ出します。
この分析力は、特に一点を争う緊迫した試合中に発揮され、潔の思考はピースがはまるようにスムーズに進むことから、圧倒的な成果を見せます。
思考が集中すると、潔の頭の中でパズルのピースが組み合わさるように計画が形成され、すべてが合致した瞬間に覚醒し、成長を遂げます。
普段はお人好しで控えめな態度の潔ですが、集中モードに入ると、周囲に対しても強い口調で言葉を言うなど、性格が一変します。
この二面性が、潔の試合中の強烈なプレゼンスを支えています。
高い空間認識能力とゴールの匂い
潔世一の最大の武器は、高い空間認識能力です。
潔は他の選手の位置、ボールの動き、プレーの流れを総合的に把握し、ゲームを先読みすることができます。
この能力により、ボールが出る場所に先回りして位置取りをする、あるいは敵の攻撃を予測して迅速にディフェンスに移ることが可能です。
また、どのようにボールが動けば得点に繋がるかを感覚的に察知し、「ゴールの匂い」を嗅ぎ取ることも、潔の特技の一つです。
ゴールの方程式である直撃蹴弾
特に注目されるのは、1次選考の最終戦でチームVと対峙した際に見せたプレーです。
その試合での最後の得点は、潔が直撃蹴弾(ダイレクトシュート)を放って決めたものでした。
この時、凪誠士郎のスピードやパワーに、直接対抗することが難しいと潔は感じます。
そこでトラップをせず、直接シュートを打つことで、無駄を省き時間を節約し、確実な得点へと繋げました。
この瞬間では、潔はボールを受けるまでのわずかな時間に、自身の位置、ボールの位置、そしてキーパーとディフェンダーの配置を完全に分析。
その結果として、
「空間認識能力によるポジショニング×ダイレクトシュート=潔世一」
というゴールの方程式を導き出したのです。
この方程式は、潔がフィールド上で最も効果的に活動するための核心を示しています。
勝つために自分を変える適応能力
後退した二次選考の2ndステージで、馬狼照英&成早朝日のチームと対戦する潔。
自分が馬狼や凪のように、個人技で勝負できないことを痛感します。
天才たちに1対1で勝つために、死角とオフ・ザ・ボールの動きを特に意識します。
そして成早の技術を吸収することで、辛くも勝利を収めるのでした。
この時、成早は潔を「適応能力の天才」と評価しています。
まとめ
アニメ「ブルーロック」は、生き残りを賭けたサバイバル要素が緊迫感を生む、異色のサッカーアニメです。
スタート時は突出した能力も持たない、お人好しの主人公・潔世一。
ブルーロック内で生き残ることができるのか、そして個性豊かな他のキャラクターたちとの相乗効果で、どのように成長するのかが見どころです。
ブルーロック内で最後に残れるのは、たった一人。
最初は全選手中299位という、ほぼ最下位からスタートした潔が、この過酷な環境で最強の選手に成長し生き残るのは、容易なことではありません。
しかし、スタート時の低いランキングが、逆に潔の大きな成長余地を意味しています。
実際、他の選手に比べて、試合を通じての成長スピードが顕著です。
潔はその高い空間認識能力と、極限状態で必要とされる解答を導き出す分析力を武器に、今後も成長を続けることが期待されます。
これらの能力を活かし続けることができれば、潔が最強になる可能性は十分にあるでしょう。