なぜ「天官賜福」の慕情は太子殿下に対して、厳しい態度を示すのでしょうか?
慕情と太子殿下の二人の過去の出来事や、慕情に妻がいるかどうかについて気になります。
原作小説の第2巻と、ネットの情報を基に説明します。
天官賜福における慕情の役割とは?
まず慕情は、天官賜福でどのような存在なのでしょうか?
その人物像に迫ります。
天界の武神であり玄真将軍
慕情は、天界の武神として知られています。
彼は西南地方の守護神、玄真(シュエンジェン)将軍として知られ、7千以上の寺院で崇拝されています。
対照的に太子殿下・謝憐(シエ・リェン)は、ほんの一つの道観と数名の信者を持つのみ。
慕情の影響力は、太子殿下に比べて遥かに大きいです。
慕情は太子殿下が初めて上天庭へ昇進した際、中天庭の武官として迎えられた人物です。
その後、自らの力で飛昇を遂げ、天界の武神・玄真将軍となりました。
扶揺の上司として登場する
慕情は扶揺(フーヤオ)の上司として、物語に登場します。
扶揺は最初、殿下が鬼花婿の調査に赴いた際に現れ、「上司に内緒で来た」と言いました。
しかし、実際には扶揺は慕情の分身であり、二人は同一人物と見なすことができます。
慕情は過去の経緯から、殿下の前に本来の姿で現れるのが不都合なので、わざと問題を起こす部下を演じながら、自身の分身を送り込んだのです。
本当は殿下の力になりたい
慕情は本当は、殿下を支援したいと強く願っています。
例えば、殿下が通霊陣(精神力を利用した通信方法)を使用する際、慕情の反応速度は非常に早いです。
これは慕情が殿下の事を常に気にかけ、通霊陣での連絡を待っている状態であることを示しています。
慕情と太子殿下の隠された過去
慕情と太子殿下・謝憐は、どのような過去を共有しているのでしょうか?
その歴史に迫ります。
一緒に武術の訓練をしていた
慕情と殿下は、共に武術の訓練を受けていました。
慕情は貧しい家庭出身で、父親が罪人だったことから、皇極観という巨大な道観群で底辺の仕事をしていた時期があります。
そこで太子殿下・謝憐が武術を学んでいた際に、殿下の推薦によって武術を学ぶチャンスを得たのです。
皇極観には「禁欲」という厳しい戒律があります。
この戒律は、破ると法力が大幅に減少するため、慕情も殿下もこの規則を厳守しています。
このような環境と、騒がしい女性が苦手であるために、慕情は女性が嫌いであるかのように見えることもあります。
慕情は殿下を見捨てた過去がある
慕情が殿下を見捨てたとされるのは、太子殿下の国・仙楽国が滅びた直後の困難な時期です。
その当時、仙楽国の滅亡の原因と見なされていた殿下や、その両親(仙楽国の王と王妃)。
そして副将であった、慕情と風信を含む五人は国を追われ、放浪の生活を余儀なくされます。
殿下は大道芸や、古物の売買で生計を立てようとしましたが、その僅かな収入では食料を十分に購入することができませんでした。
慕情自身も、貧しい家族の生活を支える責任があり(普段から彼らに物資を送っていた)、生活が立ち行かなくなり殿下と道を別にします。
実際には、他の武神の部下として飛昇を遂げ、家族と殿下を支援する意図がありましたが、様々な問題に巻き込まれ、殿下を助けることができなかったのです。
殿下が三度目の飛昇で、天界に昇るまで再会することはありませんでした。
このため「見捨てた」との評価も理解できますが、殿下自身は過去を大きく気に留めていない様子です。
慕情に妻子はいない
断言しますが、慕情に妻はいません。
以前も説明したように、慕情は皇極観での修行中に「禁欲」という厳格な戒律を守っていました。
この戒律を破ると、自身の法力は大幅に減少するため、禁欲を破るリスクは非常に高いです。
慕情に妻がいるとの誤解は、特定の胎霊(胎児の霊)との関連が誤解されたために生じたようです。
花城は慕情を良くは思っていない
花城が慕情を嫌っているかどうかは、明確には言われていません。
しかし、慕情に対して良い印象を持っていない可能性はあります。
その理由は、太子殿下が最も支援を求めていた時期に、慕情が最初に殿下の側を離れたからです。
当時、花城はまだ若く、少年兵として殿下に仕えており、力になろうと努力しましたが、大きな助けにはなれませんでした。
さらに、花城が仙楽国軍から追放されたのも、やむを得ない事情があったとは言え、慕情の手によるものでした。
このような背景から、花城は慕情に対して冷たい態度をとってしまうことがあると考えられます。
まとめ
「天官賜福」の慕情について、妻の存在や殿下との過去について紹介しました。
最後にもう一度、この記事の要点をまとめます。
- 慕情は西南を守護する武神、玄真将軍。
- 慕情は表面上は扶揺の上司だが、実際には同一人物。
- 慕情と殿下は一緒に武術を学んだ。
- 殿下が困難な時期を迎えた際、慕情は一度離れる選択をした。
- 慕情には妻がいない。
慕情は苦労人であり、殿下のような重責を担う人の苦労をよく理解しています。
いくら殿下のためとは言え、これ以上の苦労は避けたいと感じるのも自然です。
慕情の成長や変化を、アニメで見るのが待ち遠しいですね。