半天狗の複製能力:分身の特性や名前の由来は何か解説!

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半天狗は幼少期から「嘘つき」として知られ、自らの解釈で事実を歪めることが常でした。

彼は常に自分が犠牲者だと自認し、他人の同情を引こうとする傾向があります。

鬼になった後も、「世界で最も不幸な存在は自分だ」と信じて生きていたのです。

しかし、上弦の鬼としての強さに嘘はなく、自らを複数の複製体に分割して戦う戦法を採用しています。

今回はこんな半天狗の能力について深掘りしてみます。

半天狗の複製体の名前と能力について

鬼滅の刃の「刀鍛冶の里編」にて登場する鬼、上弦の肆(し)として知られる半天狗。

この鬼は87歳で、額に目立つこぶがあり角が生えています。

老齢に見えるこの鬼の姿は、かなり特徴的ですね。

刀鍛冶の里で炭治郎、禰豆子、蜜璃、不死川玄弥の四人に倒されることとなります。

 

さて、半天狗は攻撃を受けるたびに「血鬼術による分裂体」を生み出します。

実際の戦闘はこれら分身に任せ、本体は戦いから遠ざかっています。

これらの分身はそれぞれ強力な特性を持ち、分裂した各体には、特定の「感情に基づいた名前」が付けられています。

以下、そういった半天狗の特性に焦点を当てて解説します。

 

喜怒哀楽の名を持つ4つの分裂体

半天狗の血鬼術は、彼自身を戦うための四つの分身体に分けます。

これらは「喜怒哀楽」の感情を象徴する名前で呼ばれ、

・空喜(うろぎ)

・積怒(せきど)

・哀絶(あいぜつ)

・可楽(からく)

とされています。

 

それぞれの分身は表情が表されていますが、見ていると表情の違いが識別しづらいという意見もあるそうです。

以下で、各分身の能力と名前について詳しく説明します。

 

空を飛び音波で攻撃する空喜

喜怒哀楽の「喜」を表す分身体である「空喜」は、背に羽を持ち、手足は鳥のように形成されています。

伝説の「烏天狗」を彷彿とさせるように、自在に空を飛び回る能力があります。

「空喜」の主な攻撃方法は、口から発する強烈な音波で、これにより相手の聴覚から脳にダメージを与え、気絶させることが可能です。

 

万が一、音波攻撃が通じない場合でも、鷹のように鋭い爪でダイヤモンドすらも砕く力を持ち、敵を切り裂きます。

この空中機動力と鋭利な爪、音泔の三つを組み合わせた戦法で、炭治郎たちに大きなダメージを与えました。

戦いながらも「喜」の感情を表すように、戦闘中に喜びを叫び続けることが「空喜」の特徴です。

 

雷撃を駆使する指揮官的な積怒

喜怒哀楽の感情の「怒」を体現する「積怒」は、いつも何かに対して怒りを持っていますが、戦略は冷静に練られています。

彼は「錫杖」を武器として使用し、雷を操る能力で戦います。

この雷撃は彼自身や、他の分身体には影響を与えない特性があります。

この点を炭治郎が利用し、空喜の腕を使って積怒の攻撃を無効化する策を講じました。

 

積怒は他の分裂体に比べ、指揮官的な役割を果たしつつ、他の三体が倒れると彼らを吸収し、新たな形態を取ります。(これについては後述します)

アニメの世界では「怒」の感情が力の源とされることが多いですが、半天狗の場合にもこれが顕著に表れています。

 

強烈な槍技で敵を貫く哀絶

喜怒哀楽の「哀」を担う「哀絶」は、作務衣を身に纏い、十文字槍を巧みに操る分身です。

彼は積怒と連携して戦い、特に不死川玄弥との対決においては重要な役割を果たしました。

哀絶の主な技「濜涙刺突」は、前方への五方向同時突き攻撃で、これにより玄弥は身体に無数の穴が空くほどのダメージを受けます。

不死川玄弥が鬼喰いの能力を持っていたため、生き延びることができましたが、通常の人間であれば即死する可能性が高いです。

哀絶は他の分身体と比較して激しい感情表現は控えめですが、戦闘中に「哀しい」と発言することがあります。

 

団扇を使って風圧攻撃する可楽

喜怒哀楽の感情の「楽」を体現する「可楽」は、戦いを楽しむことを重視しています。

彼の主な武器は、伝説的な天狗が持つとされるヤツデの葉の団扇で、これを使って強力な突風を発生させます。

この風圧は非常に強力で、建築物を破壊し、人間を容易に吹き飛ばすことができます。

しかし、この技は団扇に依存しており、実際には可楽自身の能力ではありません。

特に禰豆子に団扇を奪われた際には、自らもその突風によって飛ばされる様子が見られました。

可楽は、快楽を追求する点で空喜と似ていますが、より大ざっぱな性格をしているようです。

 

四つの分身体の合体形「憎珀天」

炭治郎たちが四つの分身体と本体の首を切ると、積怒が残りの「喜哀楽」三体を吸収して新たな形態「憎珀天(ぞうはくてん)」を発現します。

憎珀天の容姿は太鼓を背負い、「憎」の文字が特徴的です。

この形態は天狗というよりも、雷神のような外観を持ちます。

彼は自身を正義とし、他を邪悪と見做す半天狗の歪んだ思考を具現化しています。

 

「無間業樹」「石竜子」と呼ばれる木製の龍を使役し、「空喜の音波」と「積怒の雷」を組み合わせた攻撃を行います。

また、「狂鳴雷殺」や「狂圧鳴波」など、様々な血鬼術を駆使して戦います。

憎珀天は喜怒哀楽のすべての術を使いこなし、炭治郎たちを苦しめますが、甘露寺蜜璃の登場によって一時的に危機を回避しました。

 

「恨」を名に冠する欺きの鬼の登場

甘露寺に増珀天の対処を委ねた炭治郎たちは、逃走する半天狗の本体を追い詰めます。

炭治郎が本体の首を切ろうとした瞬間、半天狗の姿が突然巨大化し、彼は激しい戦いを強いられます。

最終的に巨大な半天狗の首を斬ることに成功しますが、体は崩壊せず、半天狗は再び動き出します。

 

顔を確認すると舌に「恨」の文字が見え、本体には「怯」の文字が刻まれていました。

炭治郎は、自らの失敗に気づきます。

「恨の鬼」は名前のない分身であり、首を斬っても消えなかったのです。

この鬼は、倒されたふりをして隙を生じさせ、疲労している間に人間を襲う計略を立てていました。

半天狗特有のずる賢い策略が光っています。

 

半天狗の本体は驚くほど小さかった

「恨」の分身との戦いで一時は見失ったものの、炭治郎は鋭い嗅覚で半天狗の本体「怯」を発見します。

この本体は「恨」の分身の心臓部に隠れていたもので、驚くほどの小ささでした。

この光景を目の当たりにした不死川玄弥は、その小ささに「ちっさ!」と声を上げて驚くほどです。

鬼たちが人間時代に持っていた悲しい過去とは裏腹に、半天狗は人間時代からの罪深い行いが災いし、その小さな本性が最後の姿となって現れたようです。

 

まとめ:半天狗はまったく共感を呼ばない存在

これで上弦の肆・半天狗についての紹介を終えます。

多くの鬼がその背後に悲痛な過去を持っている中、半天狗はまったく共感を呼ばない存在として際立っています。

彼の分身体たちは、そのユニークな能力と異なる性格で見る者を楽しませてくれます。

半天狗の分身体たちが持つ天狗にちなんだ特徴を追いながら、その違いを楽しむのも良いでしょう。

また、半天狗との戦いを通じて成長する鬼殺隊のメンバーたちにも焦点を当て、彼らの進化に注目したいと思います。