国民的人気を誇る漫画【鬼滅の刃】の中で、上弦の鬼・鳴女(なきめ)が登場します。
無惨が鬼に対して賞賛することはほとんどありませんが、鳴女はその例外として、たまに褒められる珍しい存在でした。
この鳴女が物語のクライマックスである終章で、命を落とすことは皆さんはご存じでしょうか?
今回は鳴女の命の落とし方と、その死亡エピソードが収められている単行本の巻を詳しく紹介します!
鳴女がなぜ、鬼滅の死亡リストに加えられたのかに興味がある方は、どうぞ最後までこの記事をお読みください!
鳴女の最後と死亡するまでの経緯
上弦の肆(し)として知られる鳴女の最後は、無惨によって頭部を破壊され、最終的には命を失いました。
人を任意の場所へ飛ばす能力や、無惨城とその内部を操る探索能力を持つなど、才能ある血気術を使う鳴女でしたが、無惨城の戦いでその生涯を閉じます。
鳴女がどのようにして最後を迎えたのか、その経緯と詳細を見ていきましょう。
血鬼術で無限城を操る
公式ファンブック「鬼殺隊最終見聞録・弐」で触れられている通り、鳴女は血鬼術によって無限城を巧みに操る能力が記述されています。
無限城の戦いでは、鳴女は琵琶を使って空間を操り、味方と敵の位置を調整する戦術で、敵の体力を徐々に奪い取る手法を駆使しました。
普段は、十二鬼月を無限城に呼び寄せる役目を果たす鳴女。
戦闘では広範囲にわたる無限城を管理し、強敵である柱2人を相手にしながらも自由自在に対象を送り出したり戻したりする高度な操作を行うことで、その処理能力の高さがうかがえます。
無限城を創り出した?
伊黒によって「手間がかかり厄介な相手だ」と高く評価されている鳴女ですが、疑問点もあります。
それは「無限城は鳴女の血鬼術によって創造されたものなのか?」という疑問で、今も議論されており、明確な答えは出ていません。
しかし、無限城が鳴女の消失とともに崩壊した事実がありますが、その残骸はまだ残っています。
もともと存在していた城を、鳴女が支配していたと考えるのが妥当かもしれません。
探知能力で無惨から賞賛される
無惨からの血の恩恵により、鳴女は無限城を操作する能力だけでなく、小さな使い魔のような存在を生み出す能力も手に入れます。
この使い魔は鳴女に直接情報を伝えることができ、新たに得た探知能力を活用して、鬼殺隊の位置や産屋敷の場所を特定する活動を展開しました。
そのため無惨からは「お前は予想以上に成長した、見事だ」と賞賛されることとなります。
無限城でおばみつと決戦する
鳴女は持ち前の琵琶を用いて、無限城内を自在に操り、戦況を自らの有利に導くことができます。
その能力によって、無限城に引き込まれた甘露寺蜜璃と伊黒小芭内は、鳴女と対峙することになりました。
おばみつの2人は鳴女を倒すために奮闘しますが、鳴女が無限城を完全に支配下に置いているため、彼らの攻撃は一度も鳴女に届かずに阻まれてしまいます。
更に、鳴女は戦いを有利に進めるため、柱2人の戦いを利用して時透無一郎を上弦の壱・黒死牟の元へと転送させるなど、その血鬼術の集中力と精密さは非常に高いものでした。
愈史郎により視界と意識を喪失
戦いが続く中、鳴女が甘露寺と伊黒に対して優勢に立っている隙に、愈史郎が登場します。
愈史郎は特別な呪符・紙眼を携え、2人の戦いを支援するために現れました。
彼は紙眼を利用し、鳴女の視覚と意識を乗っ取る計画を甘露寺と伊黒に告げ、鳴女が気付かないように巧みに戦いを操ります。
愈史郎が鳴女に接触し成功した後、彼は鳴女の脳内に干渉し、甘露寺と伊黒が死亡したという幻覚を見せることで、鳴女の視界と意識を完全に奪うことに成功しました。
この作戦により、鳴女は自身の意思と視覚を失い、混乱に陥ったのです。
最期は無惨に頭部を破壊され死亡
鳴女は甘露寺と伊黒を討ち取ったという、誤った情報を無惨に報告しました。
無惨は柱二人の死により、戦いが有利に進むと考えます。
しかし、実際には甘露寺と伊黒が生きていることが判明し、無惨は誤報を提供した鳴女に対して怒りを抱きます。
その背後に愈史郎の存在を知る無惨ですが、鳴女を取り戻す試みは愈史郎の抵抗と、柱たちが集結していたことで攻撃が集中する危険が高まり、鳴女に焦点を合わせることができません。
その隙に愈史郎は、無惨がいる場所の床を破壊して戦況を不利にしようと試みますが、これを察知した無惨は鳴女を見捨て、遠隔操作で鳴女の頭部を破壊します。
これにより鳴女は、あっけなく命を落とし最期を迎えたのです。
この行動により、鳴女が支えていた無惨城も崩壊を始めましたが、鳴女の突然の終末は悲壮感を際立たせました。
最期のシーンは21巻の183話で描写
鳴女の死亡シーンは、単行本21巻の183話【鬩ぎ合い(せめぎあい)】に収録されています。
甘露寺たちとの対決が始まるシーンは、19巻の164話から描かれています。
この部分はまだアニメには登場していないため、詳細を知りたい場合は単行本での確認が必要です。
まとめ:無限城は鳴女の能力の象徴
鳴女のキャラクター性と最期について、作者の意図を考えると多くの要素が見えてきます。
鳴女は非常に特殊な能力を持つ鬼であり、無惨にとっても価値のある存在でした。
しかし、その能力が鳴女の命の落とし穴となり、最終的には無惨によって見捨てられる形で死亡するという展開は、鳴女自身の悲劇だけでなく、無惨の冷酷さや彼の組織内での絶対的な支配を際立たせています。
また鳴女の死は、無限城という鳴女が操る舞台で行われたことが象徴的です。
無限城は鳴女の能力の象徴でもあり、鳴女の死とともにその城も崩壊することで、鳴女の存在がいかにその場所にとって、中心であったかが強調されます。
これは鳴女の力と存在が、不可分であることを示しているとも言えます。
作者は鳴女のキャラクターを通じて、忠誠と裏切り、力の持つ二面性、そして権力の移り変わりの無常さを描いているように思われます。
無惨による鳴女の突然の処刑は、物語の緊張感を高め、読者に対して無惨の恐ろしさを再認識させる効果があります。
無惨のキャラクターがどれほど計算高く、また自己中心的であるかを示すこのシーンは、物語のクライマックスに向けての重要な転換点となっています。