「外見至上主義」の蛍介の通う学校に現れる「森永雅樹」という端役は、救いようのない最低な存在であることが明らかです。
森永には読者からの不評が多く、彼が不幸な状況にあると、喜びをもって迎えられるほどの嫌われっぷり。
では、この森永がどのようにしてそう評価されるのか?
今回「森永はクズすぎる?嫌いと言われる理由は?」をテーマに、彼に焦点を当てます。
森永が嫌われ者でクズと言われる理由
「外見至上主義」の世界には、美男子が頻繁に現れますが、普通の容姿や醜いとされる男子も登場します。
ブサメンと分類される主人公、長谷川蛍介も、ある日から二重の身体を得ることにより、充実した日々を過ごすように。
登場する人物たちは、自身の容姿や性格に苦しみ、他人からの影響を受けつつ、自己改善や修正に励む様子が描かれています。
この中でも森永は身長が低く、細身で眼鏡をかけており臆病な性格です。
こんな見た目が原因で、不良たちにターゲットにされてしまい、いじめの対象となります。
一方で美しく変貌した蛍介は、自らが過去に経験したいじめを思い出し、森永に手を差し伸べたり、他人に対しても公平に接するよう努めます。
しかし、森永は他のキャラクターの中でも、特に蛍介の善意を拒絶し続ける最悪の人物です。
以下、森永が嫌われる理由や、非道な行動の一部を紹介していきます。
登場人物の中で最も非難される
「外見至上主義」では、蛍介の周囲の人々は彼の変貌に触発されて、人間としての成長を遂げます。
応援したくなるキャラクターも多く登場しますが、森永はそれらとは正反対の行動を取ります。
彼は自己改善に取り組もうとせず、自らの失敗や悪行を省みることもなく、嘘を重ねてさらに悪化させることもしばしばです。
まさに自ら、どんどんと非難されるべき道を歩んでいるのが分かります。
高いプライドから見下す行動
森永の行動の背後にあるのは、彼の高いプライドと、それによって自己をより良く見せようとする試みです。
いじめられている現実を受け入れることを避けるために、しばしば見栄を張ることがあります。
たとえ恐喝されている状況であっても、「喜んで貸してあげる」といった態度で、自分から進んで行動しているように装います。
そのような森永の態度は、彼に手を差し伸べた人々に対しても、感謝の意を示すことなく、「余計なことをされた」と見下す行動を取ることにつながります。
このようにして、森永は自己のプライドの高さにより、周囲の善意さえも無視する傾向があります。
カジノでヤクザから借金
森永は迫田に騙され、親に隠れてオンラインカジノで大量のお金を使い果たします。
さらに、蛍介が働くコンビニから秘密裏にお金を借り、最終的にはヤクザからも金を借りてカジノにのめり込んでしまいます。
カジノでは最初は借金を返済しようとするものの、欲が出てきてさらに深みにはまります。
その後、ヤクザからの借金を返済できず、両親に内緒で家を担保にしてしまい、行動の重大さを悟ります。
最終的には蛍介に助けを求め、彼の人脈を使ってお金を取り戻すことに成功します。
オンラインカジノが、全て計画されたものだったことが明らかになりました。
嘘をつく習慣がある
森永は日常的に細かな嘘を重ねる習慣があり、特にカジノの問題ではこの傾向が災いしました。
どうやってカジノの資金を集めたのかというと、いつも支えてくれる両親や蛍介に対して虚偽を重ねていたのです。
例えば、自分の親には「塾の費用」と偽って金をせびり、蛍介からは相談無しに無断でお金を借用しています。
これは事実上、盗みに近い行為であり、周囲への裏切りに他なりません。
このように頻繁に虚偽をつくことで、森永の信用は急速に失墜していきます。
蛍介をビルから突き落とす
森永が受けたいじめには、文太という不良が関与しています。
彼からの圧迫に耐えかねた森永は、文太に対する復讐を企てます。
そのためにカッターを持って文太との対決を計画するも、逆に返り討ちに遭い、蛍介が介入して彼を救出しようとします。
この蛍介の介入は、本来感謝されるべき行為です。
しかし森永は、蛍介が自身の復讐計画を邪魔したと感じ、怒りを露わにします。
最終的には、心配して駆けつけた蛍介と文太をビルから突き落とすという、極めて危険な行動に出ます。
この行為は森永の卑劣さを際立たせるもので、彼が自分の罪を隠蔽しようとするほどに、他人の命を軽視していることを示しています。
「2人がもし亡くなれば自分の悪行が発覚しない」とも考えていたこともあり、読者に森永の真のクズ性を強く印象づけました。
性格の更なる悪化へと暗転
少年院への収監を経て、森永は性格が一変しました。
文太と蛍介に対する殺害未遂の罪で、少年院に送られることになった彼は、そこで番長からの日々の暴力に晒されます。
この過酷な環境といじめにより、彼の中の怒りが爆発し、ついには番長を半殺しの状態に追い込んでしまいます。
この出来事を境に、森永の中で何かが切り替わり、かつてないほどに暗く冷酷な人物へと変貌します。
「恐怖のカリスマ」と称されるほど、彼は少年院内で畏怖される存在となります。
脇役でトラブルメーカー
森永は、主要キャラクターたちの一員であるにも関わらず、サブキャラクターの立場にあります。
それにもかかわらず、彼の登場頻度が高い点が特徴的です。
物語内で発生するトラブルには、ほとんど彼が絡んでおり、そのたびに読者の不快感を煽ります。
彼のこのような存在感が、反感を呼ぶ一因になっていると考えられます。
まとめ:森永が改心する日は来るのか?
本記事では「外見至上主義」における、森永雅樹の問題行動について詳述しました。
森永に対する最初の評価は、「不良たちにイジメられているかわいそうなキャラ」として見えるかもしれません。
しかしながら、彼は物語の中で最も批判される人物であり、問題を引き起こす中心人物として周りを巻き込む存在です。
サブキャラでありながら物語において目立つ彼は、自己の過ちを認めません。
他者に迷惑をかけ続ける姿勢を崩さないため、どんな困難に遭遇しても反省をすることがありませんでした。
加えて、少年院での経験が彼の性格を更に暗く変え、読者にその絶望的な変貌を印象付けます。
彼のこれからの道は、読者にとって大きな関心事となっています。
彼が過ちを認め、真の改心を遂げる日は来るのでしょうか?
その答えは物語の中で明らかにされるでしょう。