『外見至上主義』は物語の途中で、本格的なアクションマンガへとシフトします。
初めの展開は、蛍介が2つの身体に関する秘密を探るため、DGに近づいたことで始まります。
その際、DGから「四大クルーを統括してみせろ」との挑戦を受けることになります。
この挑戦を受けて蛍介は四大クルーの調査を開始し、その過程で偶然にも神谷ヨハンと出会うことになります。
ヨハンは四大クルーの中で「ゴッドドッグ」のチームのリーダーです。
それでは、この四大クルーとは具体的にどのような団体なのでしょうか？
今回は彼らの組織構成と、役割について詳しく解説します。
四大クルーとは4つの犯罪集団のこと
簡単に言うと、四大クルーとは4つの犯罪集団のことです。
これらはHNHグループが運営する練馬会長の下で活動しており、一般的なギャンググループと似た存在です。
彼らは表向きのビジネスの裏で違法な活動を行い、利益を上げています。
そして、その利益の一部を上納金として、譲や淳助に支払っています。
以下で、彼らが何をしているのか？
どのようなグループでメンバーは誰なのか？を具体的に説明します。
地理的に分散された集団
HNHグループの練馬会長が統括する四大クルーは、地理的に東西南北に配置された4つのギャング集団を指します。
・東部にはホステルAとホステルB（2つのチーム）
・西部に位置するビッグディール
・南部の一門会
・北部を拠点とするゴッドドッグ
蛍介たちの住む地域にこれらのチームが集中しており、そのため四大クルーとして認識されています。
興味深いことに才源高校は、これらのどのチームにも属していない中立的な位置にあります。
また、バスコが率いるバーンナックルは正式な一員ではありませんが、その規模から時には五番目のクルーと見なされることもあります。
利益追求のために犯罪
四大クルーは金儲けを最優先とし、裏社会で積極的に活動しています。
トレースされない「飛ばし通帳」を利用することや、闇カジノでの利益など、非合法な手段を駆使して犯罪組織としての地位を固めています。
譲と淳助に上納金を払う
四大クルーは、犯罪活動を通じて得た収益を、10人の天才グループに所属する「譲」と「淳助」に上納する義務があります。
これらのグループ間での団結は、あまり見られません。
しかし上納金が支払われない場合、譲と淳助から厳しい報復を受けるため、メンバーは犯罪を通じて必死に収益を上げることになります。
この10人の天才のうち、譲と淳助は練馬会長によって特に重要視されており、彼らが関与していることが四大クルーの暗部の深さを物語っています。
上納金の具体的な使用目的や、資金の流れはまだ明らかにされていません。
しかし譲と淳助が、月に約1,000万円の収益を上げているとの情報もあります。
各クルーのリーダーとメンバー構成
四大クルーの詳細についてこれまで概説してきましたが、ここからは具体的な各組織とそのリーダーに焦点を当てていきます。
以下、四大クルーのリーダーとメンバーを詳述します。
- 東のホステルA リーダー：王獒春
- 西のビッグディール リーダー：迫田充紀
- 南の一姟会 リーダー：結城
- 北のゴッドドッグ リーダー：神谷ヨハン
続けて、これらのグループの具体的な活動内容や、メンバー構成について詳細を解説していきます。
ホステルAのリーダー王獒春
東部を支配するホステルAのリーダーは、王獒春です。
ホステルAは四大クルーの中でも特異な存在で、「A」と「B」という2つのチームから成り立っています。
ホステルAの主要メンバーは以下の通りです。
- 王獒春（リーダー）
- 彭 鎮洋
- 郭 靑虎
- 倉木 文太
- 堀本 美栄
ホステルBのメインメンバーは、
- 花宮 芹那
- 澤渡 元弥
- 磯野 聡
- 鈴木 太郎
- 佐藤 エリカ
- ライアン
で構成されており、各メンバーのイニシャルが"HOSTEL"を形成しています。
王獒春は過去に磯野聡に強い憧れを抱いていましたが、磯野の恋人、花宮との間に起こった複雑な事情が、ホステルAとBの間の対立を激化させました。
花宮は若干14歳で出産し、その子供（磯野 恵那）は既に亡くなっています。
そのため現実的にホステルBは、磯野と澤渡の二人が中心となっています。
文太は過去に森永と大きなトラブルに巻き込まれたことがあり、その経緯でホステルAに加わったことで、彼の個性がチームに新たな風をもたらしています。
しかし、悲劇的にも王獒春は最終的に自ら命を絶ち、その死によってホステルAは大きな打撃を受けました。
ビッグディールのボス迫田
西部地域を支配するビッグディールのボス、迫田充紀は、その組織を強力に率いています。
ビッグディールの主要メンバーは以下の通りです。
- 迫田 充紀（リーダー）
- 東郷 太嗣
- 湯村 圭
- 飯島 健祐
- 泉 瑠花
- 筋彫 タケ
ビッグディールは、主に「闇カジノ」を運営し莫大な利益を上げています。
この活動が原因で迫田は一時期、刑務所生活を送ることになりましたが、彼の影響力は衰えていません。
事件のきっかけは、森永が迫田にだまされて巨額の借金を背負ったことです。
その後、闇カジノにのめり込む森永が経験した、苦境を描いたエピソードがあります。
蛍介（通称ぶーちゃん）が森永を助けるために動き、練馬明里の依頼を受けたコージの技術的介入によって、最終的には迫田の犯罪から生じた損失を回収することに成功しました。
迫田はその粗野な外見と振る舞いにもかかわらず、彼を支持するメンバーたちからの信頼と尊敬を一身に集めています。
彼が刑務所にいた間も、東郷を始めとするメンバーたちは、新たなリーダーを立てずに迫田の帰還を待ち続けました。
一姟会のトップは結城
南部を支配する、一姟会のトップは結城です。
この組織は四大クルーの中でも最も規模が大きく、複数の子会社を持つ複雑な構造を有しています。
一姟会の主要な子会社構成は、以下の通りです。
【第1子会社】
- 結城（ボス）
- ユ・ソン
- 和民万造
- 能面
- ペク・ハンギョル
- 今西 健太
【第2子会社】
- 社長：相馬 光月
- 幹部：黒田 竜平、真上 謙太、佐藤 和磨
【第3子会社】
- 白窪 征士
- シャオロン（小龍）
- ヴィヴィ
- 黄虎
- 魏泰棍
- 夏候晟
- 秦小月
【第4子会社】
- 白窪 征士
- 黄金 帝一
- 老高男
- ケイハウスのメンバー
【第5子会社】
- 磯野 聡
- 澤渡 元弥
- 筑葉 洋
- 飯塚 巴
一姟会は四大クルーを統合し、他の三つのグループを吸収することに成功しました。
その結果、この一姟会が四大クルー全体を統合した形となります。
また、この組織の各子会社は、表と裏の顔を持っています。
・第2子会社は表向きカジノを運営しつつ、裏ではデスマッチや違法賭博を主催。
・第3子会社はクラブやホテルを経営している一方で、裏では麻薬の栽培や卸売りに関与。
・第4子会社はライバーマネジメント事業を展開しながら、裏で未成年ライバーを雇用し、売上の搾取や違法配信を行う。
・第5子会社は貸金業を表向きにしながら、様々な違法行為に手を染めています。
物語では「第0世代」の萩間が一姟会のメンバーであったことも明らかになっており、この組織の今後の拡大が予測されます。
ゴッドドッグのボスは神谷
北部地域のギャング集団「ゴッドドッグ」を率いるのはボス、神谷ヨハンです。
神谷ヨハンとその主要メンバーは以下の通りです。
- No.1 神谷 ヨハン（リーダー）
- No.2 神野 仁
- メンバー 真田 雄馬
- メンバー 蛸田 鶴丸
- メンバー 希／歩（絶望と地獄）
ヨハンと蛍介の出会いは、ヨハンがモコという犬を散歩させていた際に偶然生まれました。
この出会いが、後に深い関係へと発展していく契機となります。
ヨハンの外見は魅力的で、一見好印象を与える人物ですが、彼が現在の地位を獲得するまでには、巧妙な策略を駆使した過去があります。
彼は中学時代にボクシングでチャンピオンとなるほどの強さを持っており、流星や瑞希とは幼なじみです。
特に彼の動きを真似る能力は非常に高く、「コピーの天才」と称されるほどです。
この能力は、彼が相手の技や戦略を見ただけで模倣することができるため、多くの対戦相手を圧倒してきました。
神谷ヨハンが10人の天才メンバーに含まれているかはまだ不明ですが、その可能性は高いとされています。
彼の存在が北部のゴッドドッグの力を、大きく左右していることは間違いありません。
まとめ：力を持つことの意味とは何か？
四大クルーと呼ばれるギャング集団が、それぞれの地域を支配しつつ、複雑な人間関係と裏社会の力学を展開していく様子が描かれています。
登場する各クルーのリーダーやメンバーたちが、直面する内部の対立や外敵との抗争を通じて、力と野心、裏切りと友情のテーマを深掘りしています。
特にボスたちの個々の背景や、彼らがどのようにしてその位置に就いたか？
また、その地位を保つために、どのような決断を下すのかに焦点を当てています。
物語の核心部分は、個々のキャラクターが直面する道徳的・倫理的ジレンマにあります。
例えば、神谷ヨハンのキャラクターは、外見的には魅力的でカリスマがありながら、その地位を得るために姑息な手段を使った過去があり、彼の行動一つ一つが多大な影響を及ぼすことを示しています。
蛍介とヨハンの関係性は、予期せぬ出会いから始まり、互いに影響を与え合う複雑な絆を築いていく過程を描いており、人間関係の深さとその変遷を浮き彫りにしています。
さらに一姟会のような大規模な組織が、どのようにして他のクルーを吸収統合していくのか？
その過程で見せる計算高さと戦略は、権力の集中と拡散のダイナミクスを示しています。
こうした背景から、権力争いの中での人間の本質や、社会的構造の脆弱性を探求していると考えられます。
それぞれのキャラクターが持つ内面の葛藤や外界との関わりを通じて、私たち読者に対して力とは何か？
また、その力を持つことの意味について、問いかけているのではないでしょうか？
結局のところ、この物語はただのギャングの抗争を超え、深い人間ドラマとしての側面を持ち、読者に対して考えるべき点を多く投げかけています。
それは、個々の選択がいかにして個人だけでなく、周囲にも多大な影響を与え得るか、ということを突きつけています。
