『スパイ教室』の紫蟻(むらさきあり)は、ガルガド帝国の工作員として活躍します。
「蛇」のメンバー白蜘蛛が、「紫蟻の兄やん」と呼んでいるキャラです。
ここでは紫蟻の特技と力、そしてラストはどうなったのか?を掘り下げます。
紫蟻はガルガド帝国「蛇」の一員
スパイ教室における紫蟻の人物像や役割とは、一体どのようなものなのでしょうか?
まず紫蟻は、ガルガド帝国の秘密スパイチーム「蛇」の一員です。
温和な雰囲気だが実力は高い
その外見は保育士や看護師のような、温和な雰囲気を持つ男性。
口調は穏やかで非常に礼儀正しいですが、女性に手を上げた後は、口では反省の言葉を述べつつも、異常な興奮を覚えるという歪んだ性格の持ち主です。
「焔」の元ボス、紅炉(こうろ)のフェロニカの命を奪い、ミータリオでは多国籍の著名スパイチームの数十人を殺害するなど、その実力は非常に高いです。
白蜘蛛からは「紫蟻の兄やん」と称されています。
支配する能力で相手を部下にする
紫蟻の能力は「支配」であり、クラウスには劣るものの、「灯」のメンバーでさえも容易には倒せない強敵です。
どのようにして相手を苦しめ、恐怖を脳に刻み込むかを即座に見極め、ターゲットを1週間にわたり虐待し続けることで、完全に支配下に置きます。
この方法で支配した部下には、コードネーム潭水(たんすい)のローランドや、「将軍蟻」たち9人が含まれています。
創世軍でスパイをしていた過去
紫蟻は元々、ライラット王国の秘密諜報組織「創世軍」でスパイ活動をしており、その時のコードネームは『デイモス』でした。
「創世軍」の詳細は、まだ明らかにされていません。
しかし、小説の第10巻でライラット王国が中心舞台となるため、デイモスとしての過去が描かれる可能性があります。
大量の働き蟻を使いスパイを襲撃
紫蟻はミータリオで、多国籍の著名なスパイチームのメンバーを大量に殺害します。
紫蟻の指揮下には世界中に400人以上の「働き蟻」が潜伏し、昼間は一般市民として活動しつつ、夜になると特命を遂行します。
「ミータリオの王」と自称するのは、その中の287人の「働き蟻」がミータリオに配置されているからです。
これらの働き蟻は、見つけたスパイを排除する命令を受け、失敗した場合は12人がかりで対抗するという、厳格なルールに従って活動しました。
紅炉の命を奪った真の犯人
紫蟻は「焔」の紅炉を殺害した、実行犯です。
紅炉はかつて、世界最高のスパイと称されていました。
しかし、病に侵されて力が衰えた紅炉は、紫蟻の働き蟻50人を倒したものの最終的に捕えられます。
紫蟻は紅炉を腹部から撃ち、致命傷を負わせます。
この時、紅炉は、
「自分の最後の弾丸となる者が現れる」
「アナタの宿敵がミータリオの民を救うだろう」
と予言します。
この予言は後に、ティアとクラウスが現れることで現実のものとなり、紫蟻はクラウスによって生け捕りにされます。
紫蟻の運命は?ラストはどうなる?
スパイ教室の紫蟻の最後とは、どのような結末を迎えるのでしょうか?
その生涯のラストに迫ります。
ティアの声で窮地に立たされる
紫蟻はティアと紅炉によって、追い詰められます。
かつて、紅炉に救出された経験を持つティアですが、トラウマで声を失ってしまいます。
しかし、紅炉の話し方を模倣することで、再び声を取り戻しました。
このティアが紅炉の声を使って、働き蟻に話しかけます。
その結果、紅炉が以前に植え付けた「いつか黒髪のヒーローが救いに来る」という暗示が発動。
働き蟻たちは、紫蟻の命令を無視するようになり、紫蟻は窮地に立たされるのです。
潭水に裏切られクラウスに捕まる
紫蟻は最終的にクラウスに生け捕りにされ、身柄をディン共和国に送られます。
この逮捕は、紫蟻が「愛犬」と称して虐待していた潭水(たんすい・ディン共和国では「屍」と呼ばれるローランド)の裏切りにより、隠れ家の位置がリークされたためです。
クラウスに襲い掛かる将軍蟻たちも、
「このお遊戯はいつまで続ければいい?」
の一言であっさりと退けられてしまいます。
紅炉を撃った弾丸を握ったクラウスの拳により、紫蟻は沈黙しました。
脱獄するが遺体で発見される
紫蟻はムザイア共和国の秘密諜報機関「JJJ(トリプルジャック)」に拘束され、拷問を受けます。
重傷を負い、両足が砕かれるほどのダメージにも関わらず、尋問官が一瞬の隙を見せた時に脱走に成功。
何者かの助けを借りて脱獄した紫蟻ですが、その2か月後に遺体として発見されました。
その最期の表情には、かすかな微笑みが浮かんでいたと伝えられています。
まとめ
スパイ教室における、紫蟻の特徴と最期について紹介しました。
最期にもう一度、要点をまとめます。
- 紫蟻はガルガド帝国のエリートスパイチーム「蛇」の一員。
- 外見は温和で穏やかだが、女性に対して暴力を振るうと興奮するという異常性を持っている。
- 特殊能力「支配」は相手を精神的に追い詰め、完全に支配下することができる。
- クラウスには力の面で劣るが、それでも「灯」の他のメンバーやローランドよりも遥かに強い。
- 過去にはライラット王国の創世軍で「デイモス」として活動していた。
- 指揮する「働き蟻」たちを通じて、大規模な殺戮を行った。
- 「焔」の紅炉を殺害した主犯。
- クラウスに捕らえられた後、JJJに身柄が引き渡された。
- 脱走した2ヶ月後に遺体が発見され、死亡が確認された。
紫蟻の物語を追体験するとその異常性が際立ち、恐ろしさが浮き彫りになります。
アニメでも、紫蟻のキャラクターがどのように表現されるか、大いに期待が集まっています。