「スパイ教室」の物語において、白蜘蛛の役割は極めて重要です。
カルガド帝国の秘密組織「蛇」の創設者である白蜘蛛は、その地味な佇まいと大らかな度量で知られる男性です。
クラウスに匹敵する戦略的な才能を持ち、諜報チーム「鳳」の壊滅と「焔」の解体を巧みに実行しました。
この記事では、白蜘蛛がいかにして数々の有名なスパイを「蛇」へと引き入れることができたのか？
そして、どんな運命をたどり最期を迎えたのか？を探ります。
白蜘蛛のこれまでの略歴と人物像
スパイ教室では、白蜘蛛はどんな人物なんでしょうか？
これまでの経歴を紹介します。
ガルガド帝国の将校を退役した
白蜘蛛（しろぐも）は、ガルガド帝国が誇る秘密スパイチーム「蛇」の一員です。
本名をクリストハルトという白蜘蛛は、特徴的なマッシュルームヘアーで知られています。
元々はガルガド帝国陸軍の将校でしたが、上層部との軋轢が原因で退役しています。
藍蝗の誘いで「蛇」へ参加する
白蜘蛛は藍蝗（あいいなご）からの勧誘を受けて、秘密組織「蛇」のメンバーとなります。
退役後、「首都最弱のトラブルバスター」と自称し、小さな公園を活動拠点としてさまざまなトラブルを解決していた白蜘蛛。
ある夜、公園で寝ている際に藍蝗と遭遇し、二人はすぐに意気投合しました。
その後、「蛇」のボスから『暁闇計画ノスタルジアプロジェクト』について説明を受け、この計画を阻止する目的で「蛇」への加入を決意します。
白蜘蛛の特技や能力の強さについて
白蜘蛛の力の強さは、一体どれほどのものなのでしょうか？
その能力や特技に迫ります。
特技は長距離からの正確な狙撃
白蜘蛛は射撃に長けており、特に長距離からの狙撃技術に優れています。
白蜘蛛の狙撃の腕前は、名探偵コナンに登場する赤井秀一に匹敵するほど。
夜間に遠く離れた建物の屋根からギードを狙撃し、眉間を正確に撃ち抜くなど、その技術は非常に高度です。
さらに自作の小銃を用いて、1km以上の距離から「灯」のメンバーを狙撃するなど、白蜘蛛の射撃能力は卓越しています。
通常、狙撃は100mから600m程度の距離で、行われることが多いです。
1,000mを超える距離からの狙撃は、風や視界などの気象条件の影響を受けやすいため、非常に高い技術が要求されます。
このことから、白蜘蛛がいかに優れた狙撃手であるかが伺えます。
多才で多面的なスパイ技術を持つ
白蜘蛛はスパイとしての全般的な能力が、非常に高いと評されています。
白蜘蛛は列車の中でサラ、リリィ、クラウスの三人を相手に、銃やナイフを駆使して戦うなど、複数の敵との戦闘でも優れた能力を発揮します。
アメリが「蛇」を裏切るかもしれないと感じた瞬間、ためらうことなく即座に彼女を射殺するなど、迅速かつ冷静な判断力も持ち合わせています。
さらに、組織のバックオフィス業務においても、その才能は光ります。
「蛇」の活動拠点や資金の管理を効果的に行い、酒飲みの小説家の家を利用して資金を確保するなど、巧みな資金の獲得手段を構築し運営しています。
これらの活動は、白蜘蛛がどれだけ多才で多面的なスパイであるかを示しています。
蛇の実質的なリーダーを果たす
白蜘蛛は「蛇」の中で、実質的なリーダーとしての役割を果たしており、各地で活動するメンバーのもとを定期的に訪れて、様子を見て加勢することも多かったです。
白蜘蛛の監督下で、組織の活動は円滑に進行しています。
鋭い洞察力で相手の弱点を見抜く
話し方はざっくばらんで、時折ボヤキを交えつつも、相手の弱点を見逃さない鋭い洞察力を持っています。
そのため、クラウスも白蜘蛛に弱点を見抜かれ、一時は攻撃を控えて次回の対決に持ち越すほどでした。
こんな白蜘蛛は、組織に対して深い愛着を持っており、居候していた小説家ディエゴの代筆で書かれた小説には、その情熱が詳細に描かれています。
ただし、その小説は「世紀の駄文」と評されることもありました。
人の弱さを愛する力でスパイを勧誘した
白蜘蛛がなぜ、多くの有名スパイを「蛇」に引き入れることができたのか？
その理由は、白蜘蛛の特異な能力にあります。
原作によれば、白蜘蛛は「人の弱さを愛する力」を持っており、これが白蜘蛛の勧誘活動の成功の鍵となっています。
深い共感ができる天性の才能
白蜘蛛は会話を交わさなくても相手の弱点を感じ取り、深い共感を示すことができる天性の才能を持っています。
藍蝗によれば、白蜘蛛は「気の合う呑み仲間を見つけるつもりでいい」というアプローチで「蛇」のメンバー勧誘を任されていました。
白蜘蛛自身が自分の弱さを率直に認める性格のため、相手は無意識のうちに警戒心を解いてしまう傾向があります。
有名実力スパイたちも勧誘した
また、白蜘蛛は組織内で孤立するような変わった人物や、ダメな人物しか集められないと自認していました。
しかし、それを「それでいい」と肯定された経験もあり、実力を持つスパイたちに対しても積極的に声をかけて勧誘を行っていきます。
白蜘蛛の卓越した勧誘技術により、
・銀蟬（ぎんぜみ）
・紫蟻（むらさきあり）
・蒼蠅（あおばえ）
・黒蟷螂（くろかまきり）
・翠蝶（みどりちょう）
といった一流のスパイたちが「蛇」に加わります。
これらの新メンバーは、『暁闇計画ノスタルジアプロジェクト』の中止を目指し、「焔」と「鳳」を壊滅させるという壮大な目標に向かって、「灯」との激しい戦いに臨むこととなります。
白蜘蛛の勧誘が成功した理由の一つは、会話をするうちに相手が真心を持って正直に話ができると感じられたこと。
そして『暁闇計画ノスタルジアプロジェクト』の中止を推進する、白蜘蛛の理念が説得力を持っていたからでしょう。
興味深いことに、この計画の詳細は原作においても、まだ完全には明かされていません。
白蜘蛛の死因と最期の死亡シーン
スパイ教室のストーリーでは、白蜘蛛のその後の運命はどうなったのでしょうか？
白蜘蛛の最後に迫ります。
最期はリリィの毒により力尽きる
白蜘蛛の命運はクラウスの力強い蹴りと、リリィの毒泡によって尽きます。
事の発端は、列車内でクラウスを「灯」のメンバーと共に、排除しようとした作戦でした。
白蜘蛛はアメリと共にクラウスを護送する振りをして、クラウスを陥れようと企みます。
しかし、アメリがクラウスと対話を始めると、白蜘蛛はアメリが説得されることを恐れ、アメリを射殺するという極端な行動に出ました。
一人で対峙するも敗れて死亡する
黒蟷螂と共にクラウスに挑むものの、黒蟷螂が別のターゲットを追うために列車から降ります。
その後、白蜘蛛はクラウスと「灯」のメンバーに対して、自分一人だけで対峙することになります。
戦いの中で、炯眼（けいがん）の正体がバーナードであることに気付かず、そのミスが命取りとなり、「灯」の策略に敗れて死亡しました。
まとめ
今回の要点を最後にもう一度まとめます。
- 白蜘蛛はガルガド帝国の秘密組織「蛇」の一員。
- 藍蝗によって「蛇」への参加を誘われた。
- 白蜘蛛の強みは、その卓越した射撃技術と総合的なスパイ能力にある。
- 「人の弱さを愛する力」が、多くの有名スパイを勧誘できた要因となった。
- 最後はクラウスの蹴りと、リリィの毒によって死亡する。
白蜘蛛のキャラクター性には、本当に独特な魅力がありますね。
マッシュルームヘアーと初登場時の印象とは裏腹に、物語が進むにつれて白蜘蛛の深い戦略性や人間性が明らかになり、ファンの間でも注目の的となっています。
白蜘蛛のボヤキながらも、的確に任務を遂行するスタイルや、道徳観についてのある種の開き直りは、確かに印象的です。
そのような白蜘蛛の言動が、視聴者に与えるインパクトは大きく、物語に独自の色を加えています。
アニメ版での白蜘蛛は、一体どのように描かれるか？
白蜘蛛のキャラクターがどのように動き、どのように発展するか見るのが非常に楽しみです。
きっと新たなファンを魅了する活躍を見せてくれることでしょう！
