縁壱の過去と正体は?炭治郎の夢の剣士との関係性も解説!

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アニメ第二期「遊郭編」のクライマックス後、主役の竈門炭治郎は2ヶ月間、意識不明の状態になります。

この期間中に、彼の夢に「継国縁壱」が登場。

額に特徴的な「痣」を持つ彼は、公式ファンブック「鬼殺隊見聞録」で「関連深い剣士」と記述されています。

連載時、読者は「一体この人物は誰なのか?」「炭治郎との関係は何か?」と大いに議論しました。

この記事では、こんな継国縁壱の正体に迫ります。

縁壱は炭治郎の先祖とも関わりがある

鬼滅の刃の重要キャラ「継国縁壱(つぎくによりいち)」。

鬼殺隊見聞録によると、縁壱は「竈門夫妻を救った剣士」として記録されています。

剣の達人として鬼殺隊と密接な関係を持ち、炭治郎の先祖とも関わりがあることが判明しています。

その正体が判明するまで、縁壱は謎に包まれた人物として注目されてきました。

ここでは縁壱と、炭治郎との関連性に焦点を当てて解説します。

 

炭吉が縁壱のことを後世に伝え残す

継国縁壱は、12巻 ・ 第99話にて初めて登場します。

前述の通り遊郭での戦い後、竈門炭治郎は2ヶ月間も昏睡状態になりました。

その間に彼の夢の中で、二人の男性が現れます。

 

● 最初に現れるのは家の縁側で座っており、炭治郎と同じ耳飾りをつけた長髪の男性「炭吉」  

● 二人目は炭治郎と似た外見で、同様の市松模様の羽織を纏った長髪の男性「縁壱」  

 

炭吉は竈門家の祖先であり、夢の中で彼は縁壱に「あなたのことを後世に残します」と言います。

それに対して縁壱は、

「それは不要だ」

「私は何の価値もない男だ」

と自己評価を低く言います。

炭治郎はこの会話に「そんなことを言わないで」と悲しむ感情を抱き、涙を流しながら目を覚ましたのです。

縁壱の人物像について、さらに詳しく見ていきましょう。

 

炭治郎の耳飾りは元は縁壱が所有

継国縁壱の特徴として、長髪と耳飾りが挙げられます。

これは炭治郎が現在使用している耳飾りと同じもので、彼は父・炭十郎からこれを受け継いでいます。

過去に縁壱は、鬼に襲われそうになった炭吉の家族を救い出し、それ以降竈門家との間に友情が生まれました。

縁壱が最後に炭吉を訪れた際、何も言わずに耳飾りを手渡します。

竈門家では、代々この耳飾りを継承することが伝統とされています。

縁壱にとって、竈門家は安らげる唯一の場所であり、深い信頼を寄せる家族だったのです。

 

妻うたと子供の命を鬼に奪われる

縁壱は生まれつきの事情から、幼い頃にひとりで家を出て旅をしていました。

途方に暮れながらも、途中で「うた」という名の少女と運命的に出会います。

うたは流行病で家族を失い、孤独な状態で縁壱に遭遇しました。

二人は共に生活を始め、やがて成長し結婚、そして子どもを授かるまでに至ります。

 

しかし、幸せな日々は長くは続きませんでした。

うたが出産間近のある日、縁壱が医者を呼びに出た際、老人を助けるために遅れてしまいます。

家に急ぎ戻るものの、その時には既にうたと未だ生まれぬ子は、鬼によって命を奪われていました。

 

鬼殺隊の起源「日の呼吸」の創始者

この悲劇がきっかけで、縁壱は鬼狩りとしての道を歩むことを決意し、「鬼狩り」=鬼殺隊の前身となります。

当時の剣士たちは「炎」「水」「雷」などの剣技を使っていましたが、呼吸法を掌握している者はいません。

縁壱が剣士たちに呼吸法を教えたことから、後の鬼殺隊に繋がる呼吸法が派生していきました。

縁壱自身は「日の呼吸」の使い手であり、多くの剣士にこの技を伝えますが、鬼舞辻無惨によって「日の呼吸」の使い手はほぼ全滅しました。

しかし、当時の「柱」の努力により、「日の呼吸」の知識は後世に伝わることとなります。

 

生まれつき「透き通る世界」を持つ

継国縁壱は生まれながらにして「透き通る世界」という、特殊な視覚を持っています。

これは竈門炭治郎や、他の「柱」たちが後に習得する技能です。

大人になって剣士となった縁壱は、その卓越した剣技で「上弦の壱・黒死牟」から「神童」と称されます。

 

無惨を瀕死に追い込んだ唯一の剣士

縁壱が鬼狩りとして活動を始めて間もなく、鬼舞辻無惨が現れ攻撃を仕掛けてきます。

しかし、縁壱は彼の攻撃を軽々と退け、透き通る世界を活用して鬼舞辻の「首と心臓を7つ、脳を5つ」切り込むことに成功しました。

彼の「赫刀」の斬撃は、鬼舞辻の再生能力を阻止する効果があるため、通常の剣士の攻撃では復活可能であった鬼舞辻も、縁壱の手にかかり混乱します。

 

致命傷を受けた鬼舞辻は、縁壱が止めを刺そうとした瞬間、自身の肉体を爆散させて逃走を試みます。

この時、縁壱は爆散した鬼舞辻の1800個の肉片のうち、約1500個をその場で斬りつけ、残りの肉片も追い詰めますが、人間の頭ほどの大きさの肉片が逃れてしまいます。

こうして縁壱は、歴史上で鬼舞辻無惨を瀕死に追い込んだ、唯一の剣士として記録されています。

 

7歳で大人を倒す剣術の優れた才能

「上弦の壱・黒死牟」として知られる、彼の人間時代の名前は「継国巌勝(つぎくにみちかつ)」。

彼は、縁壱の双子の兄として生まれます。

双子は伝統的に跡継ぎ争いの原因とされ、不吉な存在と見なされがちでした。

特に縁壱は、生まれながらにして炭治郎と同じ痣を額に持つため、彼の父によって命を脅かされましたが、母の激しい反対により命を取り留めます。

 

彼らは10歳で出家する運命にあったものの、その前に家を飛び出します。

巌勝と縁壱は、育ち方においても明確な差がつけられました。

縁壱は3畳の狭い部屋で生活し、病弱な母との時間が多くを占めていました。

一方、巌勝は侍としての訓練に励む日々を送り、剣術の鍛錬に専念していました。

 

7歳のある日、縁壱が突然巌勝に声をかけ、「侍になりたい」と宣言します。

縁壱が木刀を手にした際、彼は大人の稽古相手を瞬時に失神させるほどの才能を見せ、この出来事は巌勝にとって衝撃的でした。

この一件は巌勝の自尊心に深く影響を与え、彼は自らが跡継ぎでなくなると考えるようになります。

 

しかし、母の死と同時に縁壱が家を出たことで巌勝は混乱し、最終的には侍を辞めて縁壱とともに鬼狩りの道を歩むことになります。

その後、巌勝は鬼舞辻無惨との出会いを経て、力を求めるあまりに鬼・黒死牟へと変貌してしまうのです。

 

痣が現れたが25歳を超えても生存した

縁壱の影響で、呼吸法を極めた剣士たちが増え、彼らの中には顔や体に「痣(あざ)」が現れる者も現れます。

巌勝もその一人で、縁壱に似た痣を持っていました。

しかしながら、痣が現れた剣士たちは次々と若死にしていきます。

痣が出るというのは、一種の「寿命の前借り」とされており、その痣を持つ者は例外なく「25歳までに死亡する」とされていたのです。

この事実を知った巌勝は、自身の残された時間が限られていると感じ迷走し始めます。

 

鬼殺隊の記録には残されていない

そんな中、鬼舞辻無惨に「鬼となれば永遠に生きられる」と誘われ、鬼への転生を選択します。

縁壱は、例外的に25歳を過ぎても生き続けることができましたが、それは彼の特異な能力と不屈の精神によるものでしょう。

 

約60年後、80歳を超えた老齢の縁壱と、鬼となった巌勝は再会します。

しかし、縁壱は鬼舞辻を逃がしたことや、兄が鬼と化したことが原因で鬼狩りから追放されます。

そのため彼の存在や業績は、大正時代の鬼殺隊の記録には残されていません。

 

老衰で倒れ黒死牟によって両断される

鬼狩りを離れた後も、縁壱は一人で鬼との戦いを続けていました。

最終的には兄である巌勝、すなわち鬼と化した黒死牟と再会します。

この時、縁壱と巌勝は初めて互いに刀を向け合うことになります。

 

巌勝は80歳を超えた縁壱の持つ速さと威力に圧倒され、自身の敗北を確信します。

しかし、巌勝が次の一撃を放つ前に、縁壱は老衰でその場で命を落としました。

この事実に巌勝は自らの勝利を確信し、「勝ち逃げされた」と感じますが、内心では弟に対する深い嫉妬と憎しみを抱えていました。

彼は自分が望んだ剣術の才能を、縁壱がすべて持っていたと感じていたのです。

 

巌勝は、死んだ縁壱を目の前に「憎い!」と叫びながら、遺体を一刀両断にするほどの感情を爆発させます。

黒死牟として最期まで、自分と縁壱の違いに苦悩し続けました。

生前の縁壱は、巌勝からもらった笛を大事に持っており、巌勝もまた、内心で縁壱を唯一無二の存在として認めていたことが示されています。

両者は、それぞれの笛を最後まで携えていたのです。

 

まとめ:困難の中でも信念を持ち続けることの重要性

縁壱は周囲からは天才や神童として見られていましたが、彼自身は「忌み子」というレッテルに強い意識を持っているように感じていました。

彼の複雑な心境は、彼が背負った特異な運命と密接に関連しています。

また、作中で双子のキャラクターといえば、時透無一郎と有一郎が思い浮かびます。

これは、縁壱と巌勝の物語が持つ重層的なテーマ性と対比されることで、彼らの人生の矛盾や対立がさらに深く掘り下げられています。

縁壱が持つ非凡な才能は、一見すると羨望の対象ですが、彼自身の内面ではそれが重大な孤独や、孤立を生み出す原因となっていることを示唆しています。

 

また、縁壱と巌勝の関係性において、同じ生まれながらも異なる道を歩む二人の人生は、運命の不可解さと、個人の選択がいかにその運命を形作るかを浮き彫りにしています。

彼らの物語は絆と裏切り、愛憎が入り混じる複雑な感情の交錯を通じて、人間関係の深淵を掘り下げています。

最終的にこの物語は、運命に翻弄される個人の孤独と、その中での自己探求の旅に焦点を当てています。

縁壱の生き方からは、困難や逆境の中でも自己の信念を持ち続けることの重要性が強調されており、読者に対しても、自らの内面と向き合う勇気を示唆しているように感じます。