鬼舞辻無惨が浅草で鬼に変えた男性は、終戦時に血鬼術を発動させました。
その血鬼術を目の当たりにして、「え?浅草の人、強すぎでは?」と驚いた方も少なくないでしょう。
実は鬼滅の刃のファンの間で「浅草の人」「浅草の旦那」と呼ばれ、シリーズで最も強力な血鬼術を持っているのでは?と囁かれています。
本記事では「浅草で鬼にされた人」の血鬼術の異常な強さについて詳述します。
無惨を一人で固定する強い血鬼術
単行本の16巻で、浅草で鬼にされた男性の血鬼術が描かれています。
「浅草の人」の実際の姿は描かれていませんが、珠世さんが「浅草で鬼にした人の能力」と言及しているため、その血鬼術であることは間違いないようです。
そして、浅草の人の血鬼術が「異常に強い」とファンの間で評判になっています。
無数の鋭いトゲが生え、無惨をしっかりと固定しているからです。
『柱数人がかりでようやく止めることができる怪物・無惨を、浅草の人は血鬼術だけで固定』
よく考えてみれば、その血鬼術の強さは驚異的ですね。
そして、浅草の人の血鬼術が特別強いとされる理由は、以下のような描写によるものです。
・肉の種子をギリギリまで気付かせない
・無惨を拘束するトゲの血鬼術
これを基にして、さらに「浅草の人」の力について掘り下げていきます。
ちなみに、このトゲトゲの血鬼術の描写から、浅草の人は「浅草ニードル」というニックネームも持っています。
それでは浅草ニードルの強さを、さらに探っていきましょう(笑)
隠密性が高く避けられない肉の種子
浅草の人の血鬼術は、比較的小さな「肉の種子」を使って展開されます。(単行本16巻)
この種子がどのようにして撒かれたのかは、具体的な描写は存在しません。
しかし、その優れた隠密性で無惨を欺くことができるこの能力は、まさに衝撃的です。
無惨が「お館様の壮絶な自爆」に動揺している最中とは言え、この血鬼術を避けることができなかったのです。
・現場にいた浅草の人が直接血鬼術を発動したのか?
・それとも珠世が事前に肉の種子を用意しておいたのか?
このように、「どのような状況で血鬼術が発動したのか?」という点が、能力の評価に大きく影響します。
とはいえ、無惨の行動を完全に封じ込めたことだけを見ても、非常に優れた能力であることは疑いようがないですね。
トゲで無惨を数十秒間も補足した
前述の通り「浅草の人」の血鬼術は、その隠密性や即効性が非常に優れています。
しかし、もっとも注目すべき点は、その驚異的な「拘束力」にあります。
物語内で、「浅草ニードル(針)」という異名が示す通り、トゲを使った血鬼術で無惨をしっかりと補足。
無惨自身も「固定されてしまった」「トゲが抜けない」と驚愕していたことが記されています。
柱数人が束になっても止められなかった鬼舞辻無惨を、浅草ニードルは単独の血鬼術で数十秒間も拘束したのです。
無惨の強さを考えれば、浅草ニードルの能力の凄さが分かりますよね。
無惨でも吸収以外に対処できない強さ
さらに、無惨が血鬼術を受けた後の対応を見ると、「吸収以外では対処できない能力」とされています。
作中で「吸収」という能力を持つのは、無惨や童磨などの限られた上弦の鬼だけです。
これは吸収能力がない大多数の鬼にとっては、対策の立てられない恐るべき血鬼術であり、人間だけでなく、鬼同士の戦いにおいても大きなアドバンテージとなります。
なお、無惨は「肉の中でもトゲが細かく枝分かれしているため、抜けない」と表現していました。
この能力が人間を対象に使われた場合、その恐怖は計り知れません。
浅草の旦那はなぜ上弦の鬼並に強いのか考察
「浅草の旦那」の血鬼術は、最強クラスの鬼をも固定できるほどの強さを誇ります。
このような強力な血鬼術を短期間で使いこなせるのならば、将来的には上弦の鬼に匹敵する強さを持つ可能性が高いです。
しかし、浅草の旦那がこれほど強力なのには、疑問が残るところ。
作中で語られるには、「鬼は人を食べることによって強くなる」とのことですが、浅草の旦那は人を食べたことがありません。
一般的な鬼の成長過程を完全に無視して、どうしてこれほどまでに強力な力を持つことができたのか?
その理由を探ってみました。
以下の点が考えられます。
・鬼殺隊におびえた無惨が血の配分を間違えた?
・禰豆子の血を摂取している?
・人間を食べないことが逆に強さにつながる?
・無惨に対する深い恨み?
上記の理由について、さらに詳しく掘り下げていきます。
無惨が血の配分を間違えて注入した?
まずは、少し滑稽な理由からスタートします。
浅草の旦那がこれほどまでに強いのは、鬼舞辻無惨が血の配分を誤ったためかもしれません。
長年、鬼殺隊から距離を置いていた無惨が、急に接触した際に「恐れて手が震えた」という状況です。(単行本2巻)
一般的に鬼が強くなる方法は、
・無惨の血を多く受ける
・多くの人間を食べる
の二つがあります。
浅草の旦那は単に多くの血を注入されたことで、その力が血鬼術の強さとして現れた可能性があります。
ただし、この説はやや信憑性に欠ける面もあります。
というのも、通常「無惨の血に耐えうる限界量」だけが注入されるはずだからです。
無惨が浅草の旦那を鬼に変えたのは、あくまで「炭治郎への攪乱(かくらん)作戦」の一環。
もし、本気で強い鬼を作るほどの血を注入したならば、竈門家を襲った時のように、多くの人間が血に耐え切れず命を落としてしまうでしょう。
ただ、作中の無惨には時折、頭の悪い行動が見られるため、完全には否定できない可能性もあります。
禰豆子の血を摂取したから?
作中で明かされているように、浅草の人は禰豆子の血の影響で自我を取り戻したとされています。(単行本15巻)
つまり、禰豆子の血を摂取していた可能性が考えられます。
愈史郎によると、「禰豆子や炭治郎には鬼としての素質がある」とのことです。
この「鬼としての素質を持つ血」を取り入れたことが、「浅草の人」の能力を急速に強化した理由かもしれません。
イメージとしては、「無惨の血によるパワーアップのようなもの」と言えるでしょう。
禰豆子自身が「対鬼戦に特化した血鬼術」を使い、怒りが頂点に達すると上弦の陸・堕姫を圧倒するほどの強さを発揮します。
その強力な血が影響して、浅草の人の血鬼術が強化されたと考えるのは自然な流れです。
鬼の特性を考えると、この「強力な鬼の血を摂取する」という点が、最も説得力のある説明になり得ます。
人間を喰わないと逆に強い?
浅草の人の血鬼術が特に強力な理由に、「人間を喰わなかったから」という可能性を挙げてます。
これは禰豆子や愈史郎のように、人間を喰わない鬼が比較的強力な血鬼術を持つ例が作中に多いからです。
例えば、「禰豆子が堕姫を圧倒する」「愈史郎が鳴女を操る」といった場面がありますね。(単行本21巻)
「人間を喰わない鬼が上弦の鬼と対等に戦う」という点は、非常に興味深いです。
逆に言うと、最終選別で登場した手鬼は、多くの人間を喰っても血鬼術が発動できませんでした。
これは、「人間を喰う欲求に耐えることで特別な力が付与される」という可能性を示唆しているかもしれません。
もし、これが真実であれば、人を多くを喰っているにも関わらず、血鬼術が使えない響凱について考えさせられる、ということになります。
無惨への恨みの強さが原因?
浅草の人の血鬼術の強化が、禰豆子の例にならい、無惨への強い恨みによるものである可能性があります。
単行本10巻で描かれるように、禰豆子は無惨に対する怒りを自らの力に変えていました。
同様に浅草の人も鬼にされた事情と、無惨に対する怒りから強大な力を引き出していたのかもしれません。
「浅草の人」は偶然にも鬼にされ、更には愛する人を害しかけた事実に、深い憤りを感じていたはずです。
その怒りが、血鬼術の形状――無惨を決して逃さないよう設計されたトゲの形――に表れていると考えることもできます。
もし浅草の旦那が敵になっていたら?
浅草の旦那が偶然、味方側にいたことが幸いしました。
しかし、もし「浅草の旦那」が敵として鬼になっていた場合のことを考えるのは、鬼滅の刃ファンにとって興味深い話題でしょう。
先に挙げた「禰豆子の血の影響を受けている」という理由や、「人間を喰わないことで強くなる」という仮説は一旦脇に置きます。
もし、浅草の人が純粋な敵として登場していたらどうなっていたか、考察してみましょう。
十二鬼月入りも確実なほどの強さ
浅草の人が、純粋な鬼としての役割を果たしていた場合、浅草の人の血鬼術の力量を鑑みれば、十二鬼月入りはほぼ確実であったでしょう。
その理由は、「無惨ですら吸収しないと対処できない血鬼術」を持っていたからです。
他の鬼と比較しても、その力は突出しています。
即座に上弦の鬼には昇格できなくても、血鬼術の吸収が困難であろう下弦の鬼たちとの戦いでは、明らかに優位に立てるはずです。
公式ファンブック1巻にも、「鬼の間には常に血戦がある」との記載があり、下弦の鬼との戦闘があれば、浅草ニードルの拘束力を存分に発揮できるでしょう。
「浅草の人」の急速な成長を見るに、時間が経つにつれてさらに力を増し、いずれは上弦の鬼の位置を狙える可能性も高いと言えます。
鬼殺隊も間違いなく苦戦する強さ
浅草ニードルの血鬼術は、対鬼戦において非常に強力ですが、それ以上に鬼殺隊にとっては脅威の存在となるでしょう。
無惨ですら避けることができなかった血鬼術を、鬼殺隊員が回避することは難しいでしょうし、鬼以外がその技に直面した場合、ほぼ確実に一撃で敗れるでしょう。
無惨がその血鬼術による攻撃を受けた場面を考えると、不意打ちでその血鬼術が発動された場合、たとえ柱であっても適切な対処が難しいと考えられます。
もちろん、これはあくまで想定の話で、現実にはあり得ないシナリオです。
しかし、「もし浅草の人が十二鬼月として炭治郎たちの前に現れていたら…」と考えるだけで、その恐怖を感じずにはいられません。
まとめ:禰豆子の血が強さの原因か
浅草の旦那の血鬼術は、化け物の無惨をも拘束する驚異的な強さを持っています。
人間を食べることなく、これほどの力を持つ理由として考えられる点は以下の通りです。
・鬼舞辻無惨が恐怖から血の配分を誤った?
・禰豆子の血を摂取したことによる?
・人間を食べないことで逆に強くなる特性?
・無惨に対する深い恨みが力を引き出した?
これらの理由の中でも、作中の描写を鑑みると「禰豆子の血を摂取したこと」が最も合理的な説明と思われます。
仮に浅草の人が敵の鬼として行動していた場合、彼の血鬼術の能力や特性から見ても、十二鬼月の一員として鬼殺隊の前に現れる可能性が高かったでしょう。
その場合、浅草の人は「恐怖の浅草ニードル」として多くの鬼殺隊員たちに恐れられる存在になっていたかもしれません。
浅草ニードルが敵だった場合の対処方法としては、気配を見破るにはどうすればよいか?
まずは浅草の人のトゲを、素早く避けるか斬る必要があります。
蛇行走りを得意とする伊黒や、強力な防御力を持つ冨岡が有効かもしれませんが、無限城での戦闘となると、彼らも連戦の疲労が問題になるかもしれません。
また、禰豆子のように人を食べずに無惨の支配から逃れ、人としての強い意志で鬼と対峙することで、「対無惨特効ニードル」を発現させた可能性も考えられます。
この場合、人喰い鬼として無惨の傀儡になってしまうよりも、独自の強力な血鬼術を持つ独立した鬼としての道を選んだことになります。