アカザの悲しい過去を紹介!何話何巻に描かれているのかについても

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鬼滅の刃では、人間を食べる鬼を倒すというテーマが描かれています。

「鬼=邪悪」とされていますが、敵キャラ全員が単に悪として描かれていない点が特徴です。

その中でも、上弦の参のアカザは特に人気があり、彼が「炎柱」煉獄杏寿郎を倒したことで、さらに注目を集めました。

アカザ(猗窩座)の過去に注目が集まる理由として、彼の人間時代の切なく悲しい過去があります。

彼は通常「戦闘狂」と見られがちですが、人間だった頃は苦悩に満ちた生涯を送っていました。

この記事では、鬼滅の刃のアカザに焦点を当ててご紹介します。

過去は18巻154~155話で描かれている

冒頭で触れたように、アカザ(猗窩座)は非常に人気があります。

では、彼の過去が明らかになるのは、具体的に漫画の何巻でしょうか?

アニメや映画「無限列車編」では描かれていないため、多くのファンが気になっています。

 

結論から言うと、アカザの過去は単行本18巻で描かれています。

18巻は、無限城で「アカザ vs 義勇・炭治郎」。

そして「童磨 vs カナヲ・伊之助」という、熾烈な戦いが繰り広げられています。

アカザの強さに対し、義勇と炭治郎は徐々に疲弊していきます。

しかし、炭治郎が極限状態に達すると、「透き通る世界」へと進入し、覚醒を遂げます。

この状態では周りの動きが遅く見えるため、アカザの首を切ることに成功。

それにもかかわらず、アカザは自らの強さを追求する存在として、自身の弱点を克服します。

 

ここから、アカザの過去を振り返るシーンが始まります。

154話「懐古強襲」

155話「役立たずの狛犬」

これらの話で、彼の背景にある過去が語られていきます。

そして156話「ありがとう」で、アカザは改心して消え去るのでした。

 

涙を誘う悲痛な過去のエピソード

鬼滅の刃では、鬼がこの世を去る瞬間には、彼らの生涯がフラッシュバックされるのが一つの特徴です。

特に強力な鬼ほど、読者の心に深く響く哀愁を帯びたエピソードが描かれることが多いです。

アカザがまだ人間だった頃の物語は、特に感動的で悲しいものでした。

それでは、その内容を詳しく見ていきましょう。

 

病気の父の治療費を盗みで稼ぐ

アカザ(猗窩座)は、かつては狛治(はくじ)という少年でした。

狛治の父親は重い病に侵され、適切な治療を受けなければ生き延びることはできません。

しかし、狛治はまだ11歳の少年で、高価な薬を手に入れるための正規の手段は限られていました。

彼は「早くお金を稼ぎ、父の苦痛を和らげたい」という切実な思いから、正道を逸脱する選択をします。

高価な治療費を支払うため、アカザは盗みに手を染めることになります。

 

何度も盗みを繰り返す中で何度か捕らえられ、そのたびに法の裁きを受けていました。

彼の腕には盗賊としての罪を示す入れ墨が刻まれ、最終的には六本の線が入れ墨として残ります。

しかし、この苦難の末、父親は自らの命を絶ちます。

自分の病が原因で、息子が犯罪者となったという重荷に耐えかねたのです。

 

慶蔵に武術を習い恋雪と出会う

流罪地での生活も、喧嘩と苦労が続く狛治の日々でしたが、そこに慶蔵(けいぞう)という男性が現れます。

慶蔵は、手ぶらで戦う武術「素流」の師範であり、その技術で名を馳せていました。

野生の獣のように振る舞っていた狛治に、慶蔵は手加減なしの一撃を見舞い、彼を打ちのめします。

この出会いが狛治の心に大きな変化をもたらし、アカザは慶蔵の下で真の強さを学ぶことを決意します。

 

やがて、狛治はその道場で訓練を積み、慶蔵の信頼を得て門下生として受け入れられます。

慶蔵の娘、恋雪もまた、その場にいました。

彼女は生まれながらにして病弱で、多くの時間を病床で過ごしていました。

狛治は恋雪の介護を手伝ううちに、彼女と深い絆を築くようになります。

 

恋雪と結婚を約束し幸せになる

時が流れ、恋雪の健康が徐々に回復し、狛治との将来が現実のものとなります。

彼女は狛治に対して深い愛情を抱いており、彼もまた同じ感情を持っていました。

ある日、慶蔵から正式に呼び出され、二人の結婚が提案されます。

狛治は、かつての罪人の身分を乗り越えて、自分を支えてくれた恋雪とその父親、慶蔵に深い感謝の念を抱いていました。

これまでの人生で経験した苦難を乗り越え、彼はついに幸せを手に入れることができたのです。

しかし彼らの幸福な日々は、長くは続きませんでした。

 

隣の道場との決闘で9連勝する

隣接する剣術道場には跡取り息子がいて、彼は恋雪に密かな感情を抱いていました。

彼の性格は横暴で、恋雪に対して無理やり遊びに誘うなどの行動を取っています。

ある日、彼の無理解が原因で恋雪は体調を崩し、緊急事態に。

その状況を目の当たりにした狛治が駆けつけ、恋雪は辛うじて安全を保ちました。

 

慶蔵がこの事態に憤り、剣術道場との間で決闘が行われることになります。

狛治が立て続けに9人の剣士を倒し、慶蔵の出番がないままで勝利が決まりました。

その結果、二度と恋雪に近づかないという約束を、剣術道場側から引き出します。

 

嫉妬から慶蔵と恋雪が毒殺される

しかし、後に剣術道場の主が亡くなり、問題の跡取り息子が道場主となります。

恋雪と狛治の結婚の噂を耳にした彼は、再び激しい嫉妬に駆られます。

直接の対決では勝てないことを悟った彼は、卑劣な手段を選びます。

素流道場の井戸水に毒を盛り、その水を飲んだ慶蔵と恋雪は命を落としてしまうのです。

 

この悲劇の時、狛治は恋雪との結婚の準備のために外出していました。

帰宅した彼は隣の家から起こった事を聞かされ、信じられない現実に直面します。

恋雪はすぐに息を引き取り、慶蔵も長い苦しみの末に亡くなりました。

狛治は恋雪の遺体を抱いて、必死で医師のもとへと向かったのですが、時すでに遅しでした。

 

門下生67人の命を奪う復讐をする

狛治は、愛する者たちを毒殺された悲しみと怒りにより、理性を失います。  

彼は剣術道場に突入し、道場内にいた67人の門下生を一人残らず手にかけました。  

その惨劇は極めて残忍であり、狛治の手による「頭部破壊」「内蔵破壊」といった凄惨な方法で行われました。  

現場は壁や天井まで血で塗れ、内蔵や目玉が飛び散るという地獄のような光景です。

 

無惨により鬼の世界へと入る

この事件の唯一の生き残りである女中の証言により、事件は奉行所に記録されましたが、その信じ難い内容から30年間は創作話として扱われていたほどです。  

その後、狛治の非人間的な力を聞きつけた鬼舞辻無惨が現れ、彼を鬼の世界へと引き入れます。  

この時から狛治は「鬼のアカザ」として、新たな生を歩むことになります。  

以上が、鬼滅の刃で描かれるアカザの悲しみに満ちた過去です。

 

まとめ:深い哀しみと絶望に満ちた過去

アカザの壮絶な過去は、彼がどれだけ苦悩していたかを示しています。

かつてはただの少年だった彼が、どのようにして、なぜ上弦の鬼となったのか…。

その過程は、深い哀しみと絶望に満ちていたのです。

恋雪や慶蔵との絆を失った後、アカザの人生に残されたのは自らの強さを極めることだけでした。

 

彼の武術の才能は鬼としても際立っており、自らの弱点である首を克服することに成功します。

一見、アカザはただの敵役でありながら、彼の背後にある悲痛な過去と変遷は、単なる悪役には収まらない深い人物像を描いています。

復讐と悲劇の連鎖が、いかに人間の心を破壊するかを鮮明に示しながらも、自身が経験した愛や喪失感が、行動の原動力であることを明らかにしています。

 

また、人間の弱さと強さの両面を感じることができます。

狛治は、愛する人々を他殺という究極の失い方を経験し、その結果として非人間的な復讐者へと変わってしまいます。

この変貌は、人間が極端な状況下でいかに壊れやすく、かつ、同時にいかに強大な力を発揮できるかを示しています。

慶蔵と恋雪の死後、彼が示した異常な力と復讐心は、彼の内面に潜む深い痛みと無力感から生まれたものでしょう。

 

さらにアカザの物語は、赦(ゆる)しと救済の可能性についても触れています。

彼の鬼としての終わりには、人間としての記憶が彼を解放する場面が描かれます。

悲しみと後悔、そして最終的な救済を通じて、人間とは何か?

そして人生の意味は何か?について、考えさせる力強い物語です。

これらの要素が合わさり、アカザというキャラクターが、多くのファンから愛される理由なのです。