堕姫と妓夫太郎の過去と最後は?泣ける兄妹愛を解説!

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遊郭編に登場する強力な敵、堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)の兄妹。

上弦の陸の鬼は非常に恐ろしい存在ですが、彼らには悲しい過去の背景があります。

今回は鬼滅の刃の二人の鬼、堕姫と妓夫太郎の物語に迫ります。

堕姫と妓夫太郎の過去兄妹愛について

鬼滅の刃の魅力の一つに、各鬼に個別の過去や背景があることです。

「鬼が単なる悪役に留まらない」

「鬼の背負っている過去に涙を誘われる」

というのが視聴者からの共通の感想です。

 

鬼が人間を捕食し、脅かす行為は許されないものです。

しかし、それでも鬼に至る背景には、それぞれの物語があります。

では、堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)にはどんな過去があるのでしょうか?

彼らの関係性を踏まえつつ、詳しく解説していきます。

 

遊郭編に登場する上弦の陸

全鬼の総帥である「鬼舞辻無惨」。

鬼舞辻によって創造された上位鬼は「鬼月」として知られており、十二鬼月の中でも「上弦」と「下弦」に分けられ、それぞれの瞳には数字が刻まれています。

特に「下弦の伍・累」の討伐を機に、鬼舞辻は成果を挙げられない下弦に業を煮やし、下弦の壱・魘夢を除く全員を処断します。

そしてこの魘夢も、映画「無限列車編」で、炭治郎たちの手により討伐されたことで、アニメ第二期の開始時点で十二鬼月は上弦のみとなりました。

こんな経緯があった中で「遊郭編」では、堕姫と妓夫太郎が登場します。

 

兄妹2人で上弦の陸を形成する

彼らは、もともとは兄妹で「2人で上弦の陸」を形成する特異な存在です。

堕姫は吉原遊郭を拠点に花魁としての地位で群を抜く人気を誇り、一方で妓夫太郎は普段は堕姫の身体に隠れており、緊急時に現れる特性を持っています。

彼らを討伐するには、2人の首を同時に切り落とす必要があり、その状態は「2人で1つ」という表現がぴったりです。

 

堕姫は容姿端麗で妓夫太郎は不細工

堕姫と妓夫太郎は、遊郭の底辺で生まれ育った兄妹です。

極貧の家庭に生まれた妓夫太郎は、何度も母親に命を狙われるほどの過酷な環境で育ちます。

食べ物にも恵まれず、彼の体は痩せ細っていました。

遊郭では美が価値を決めるため、不細工な「声」と「外見」の妓夫太郎は怪物のように扱われていました。

 

その後、妓夫太郎の家には妹の堕姫が生まれます。

容姿が醜かった兄とは異なり、堕姫は幼いころから驚異的な美しさを持っており、大人も驚くほどの美貌を誇っていました。

妓夫太郎は自身の外見にコンプレックスを感じていましたが、非常に美しい妹を持つことに誇りを感じ、自己評価も向上しました。

 

互いを想い合う素敵な兄妹

堕姫は見た目に関わらず、兄の妓夫太郎を深く愛していました。

そして堕姫を心から愛する妓夫太郎は、母親の暴力から彼女を守るために何度も立ち向かいました。

雪が降る冷たい日にも、彼らはお互いを慰め合いながら寒さをしのぎ、「ずっと一緒にいようね」と約束します。

この約束は堕姫にとっても大切な記憶であり、鬼となった後もその絆は変わることがありませんでした。

多くの鬼が人間時代の記憶を失う中、変わらぬ兄妹の関係はとても美しいものです。

 

客とのトラブルで堕姫は火あぶりに

堕姫と妓夫太郎は、自らの役割を見つけ遊郭で働き始めます。

堕姫はその美貌を活かして遊郭で働き、妓夫太郎はその醜さを利用して取り立て業に従事します。

これにより、彼らの貧しい生活は少しずつ改善されていきました。

 

しかし堕姫が13歳の時、遊郭でのある客とのトラブルが命取りになります。

客の目をかんざしで刺して失明させたため、堕姫はその客によって火あぶりにされ、瀕死の状態に陥ります。

この時、妓夫太郎は仕事で外出しており、家を空けていました。

 

妓夫太郎も襲われ致命傷を負う

悲劇を目の当たりにした妓夫太郎は、絶望と怒りで叫びながら涙を流します。

そこに妹を瀕死の状態にした、客が姿を現します。

妓夫太郎は気づかずに背後から襲われ、刀で深く斬られ致命傷を負ってしまいます。

この客は、妓夫太郎の粗暴な取り立てを嫌った雇い主からの依頼を受け、兄妹を共に殺害しようとしていたのです。

しかし、計画に反して妓太郎は客とその雇い主を鎌で返り討ちにし、瀕死の状態ながらも堕姫を救おうと立ち上がりました。

 

童磨の血で鬼となった過去を持つ

多くの鬼は鬼舞辻無惨から直接、血を受け取って鬼に変貌しますが、堕姫と妓夫太郎の場合は異なります。

彼らは「上弦の弐・童磨」から血を与えられて鬼となりました。

上弦の鬼には、鬼舞辻の許可を得て人間に血を与え、新たな鬼を生み出す権限があります。

偶然、遊郭にいた童磨が二人を見出し、鬼としての力を与えることを提案しました。

童磨は彼らに挑戦を投げかけ、「上弦まで上り詰められるか?」と問いました。

これを機に、二人は力を合わせて上弦の陸にまで昇格します。

 

罵倒し合いながら消滅していった

炭治郎たちによって首を切られた後、堕姫と妓夫太郎は体が消滅し始めます。

この時、首だけが残った二人は激しく言い争います。

互いに「鬼殺隊に負けた恥」や「容姿の問題」を取り上げ、「無能だ」と罵り合いました。

妓夫太郎は怒りのあまり「お前なんて生まれてこなければよかった」と言いかけます。

しかし、これを聞いた炭治郎が介入し、「お互いが唯一の兄妹なんだから仲良くしよう」と諭します。

最後に消滅する際、妓夫太郎は消えゆく堕姫を見つめ、「梅!」と彼女の人間時代の名前を叫びながら消滅して行くのでした。

 

死んでも最後まで離れない兄妹愛

消滅する過程で、人間時代の記憶を思い返した妓夫太郎は、自分が堕姫の兄であることを痛恨します。

「もし自分が堕姫の兄でなければ、彼女はもっと幸せになれたのではないか」と思い悩みます。

死後、二人は暗闇の中で再び出会い、堕姫は人間時代の「梅」の姿で現れます。

この姿を見た妓夫太郎は、堕姫から距離を置く決意を固め、冷たく接することにします。

 

一方で、堕姫は妓夫太郎の態度に心を痛め、消滅前の言葉が原因で妓夫太郎が怒っていると思い謝罪します。

しかし、妓夫太郎は「もう兄妹でも何でもない」と告げ、自分は暗い道を選び、堕姫には明るい道を選ばせようとします。

 

これに対して堕姫は、

「何回生まれ変わっても、アタシはお兄ちゃんの妹になる絶対に!」

「約束忘れちゃったのォ!」

と追いかけ、妓夫太郎は雪の日の約束を思い出し、泣く堕姫を抱きしめながら、二人で地獄の業火に向かいます。

この瞬間、二人が来世で幸せになることを願わずにはいられません。

 

まとめ:相互理解と許しの価値を強調している

鬼としての罪は許されるものではありませんが、最後に兄妹が和解できたことは心温まるものです。

この記事では二人の物語を紹介しましたが、主人公・炭治郎の言葉が現代でも私たちに深いメッセージを送っています。

 

堕姫と妓夫太郎の悲劇的な運命と彼らの間の複雑な兄妹愛は、どんなに過酷な運命に翻弄されても、家族の絆がいかに強力な影響を持つかを示しています。

さらに鬼という存在への変貌後も、彼らの人間時代の感情や記憶が持続することは、人間性が容易には消え去らないこと。

そして過去の経験が、個人の行動や選択に深く影響を及ぼすことを物語っています。

 

また、最終的な和解と消滅のシーンを通じて、許しと和解の力を讃えています。

どれだけ苦しい状況であっても、愛と許しを通じて救済が可能であるという希望のメッセージを、読者に投げかけているのではないでしょうか。

どんな状況下でも、変化と成長が可能であるという楽観的な視点を与え、相互理解と許しの価値を強調しているのです。