突如として【推しの子】に登場した謎多き少女。
「魂のない子」という謎めいたメッセージが多く、さまざまな議論を呼んでいます。
序盤の「芸能界」と「復讐」というテーマに夢中になっていた中で、この少女の言葉により、吾郎とさりなの転生に関連する話を思い出した読者も多いでしょう。
しかし、この少女の出現が真相への手がかりとなり、ルビーが復讐を決意するきっかけにもなりました。
それでは、この少女の正体は何なのでしょうか?
今回はその謎について掘り下げてみます。
謎の子供(少女)の正体は神様か?
ビデオ撮影中に、吾郎の死体が発見された後、ルビーの前に現れた謎の少女。
「この少女は神様か?」という仮説が多く出されています。
その理由として、まず挙げられるのは「外見」です。
黒を基調としたドレスを身に纏い、何とも言えない不思議な印象を与えます。
さらに、彼女の目の色が他のキャラクターと異なり、非人間的な存在であるかのような伏線を感じさせます。
また、少女が登場する際は常に黒いカラスが描かれることがあり、その異様さが際立っています。
この少女について、さらに詳細な考察を進めてみたいと思います。
宮崎県の高千穂で初登場した
この少女が最初に現れたのは、宮崎県の「高千穂」です。
これはB小町のミュージックビデオ撮影で、訪れた場所でもあります。
作中では、「ルビーとアクアの出生地」としても、「吾郎とさりなが前世で命を落とした場所」としても説明されており、非常に重要な意味を持っています。
犯人しか知らない情報を持っている
「ルビーが求める情報を持っている」と宣言して話し始めた、この謎の少女。
彼女はアクアも知らなかった「アイや吾郎の死」や「犯人に関する情報」を把握していました。
これらは一般には未公開で、本来ならば犯人しか知りえない情報です。
特に重要なのは、「犯人が大学生だけではなく、実はもう1人関与している」という事実を明らかにしたことです。
そして謎の少女は、ルビーに「復讐するのがあなたの役割だ」と挑発的に伝えました。
全てを見透かすような口ぶりで話す
この少女がどうしてこれほどまでに、全てを知っているのか疑問に思いますよね。
彼女はルビーの心の内も、犯人についての情報も把握しており、ルビーがどのように行動するかも見透かすように語りました。
またアクアが、あかねとともに前世に縁のある場所を訪れ、吾郎の実家で過去を振り返るシーンの後にも、少女は再び姿を現します。
彼女の言葉一つ一つが、アクアたちの状況を俯瞰(ふかん)しているかのような、重みを持っていました。
MV撮影地は運命で導かれている
以上の点から謎の少女の正体が、神様に関連する存在である可能性が高いと思われます。
彼女が直接「神様」とは言われていないのは、彼女自身の発言で「別に神様が存在する」と示唆していたためです。
またMV撮影地が、たまたま吾郎とさりなが亡くなった場所であり、同時にアクアとルビーが生まれた地でもあることから、「導かれたような運命」を感じます。
高千穂は神話の町で有名
そして「高千穂」という場所自体が、彼女が神様に関連していると考える第二の理由です。
宮崎県高千穂は、古事記にも登場する「神話の町」として知られているからです。
ここは芸能の神、「天鈿女命」が祀られており、天照大神が天岩戸に隠れた際、他の神々が彼女を出すために集まった場所でもあります。
天鈿女命が踊り、天照大神が興味を持って洞窟から出てきたというエピソードは有名です。
ルビーはアマテラスの化身
さらに、天照大神の孫である「ニニギノミコト」が、天界からこの地に遣わされたこともあり、「神様」に縁のある土地と言えます。
ルビーが一度、「我はアマテラスの化身」と述べたこともあります。
たとえ、それが口から出まかせでも、この物語が「神様」と何らかの関連を持っていることを示唆しています。
魂のない子の意味は転生を示唆?
アクアの過去の出来事を振り返りながら、感想を交えて話した謎の少女。
彼女が残したセリフは自己完結的で、深い意味を含んでいるように感じます。
この発言は「アクアとルビー」「吾郎とさりな」への言及のように思われます。
彼女はどのような言葉を残したのでしょうか?
「魂のない子へ導いてあげた」という表現は、果たして転生を示唆しているのでしょうか?
吾郎やさりなを示唆するようなセリフ
注目すべきは少女が述べた、以下の4つのポイントです。
・「真の意味で母を得られなかった二人」
・「魂の無い子を生んだ母親を導いてあげた」
・「神様はきっと優しいよね」
・「それ以上の意味があるかも」
「真の意味で母を得られなかった二人」と「魂の無い子を生んだ母親を導いてあげた」というセリフは、おそらく吾郎とさりなの転生に関する話を示唆しています。
「神様はきっと優しいよね」という言葉は、吾郎とさりなが推しである、アイの子へ転生させたことを意味しているかもしれません。
しかし、「それ以上の意味があるかも」という部分は、作中で明確にされていません。
個人的な考察では、神様がアクアとルビーにアイを殺した犯人である、父親への復讐を促すために導いたのではないかと思います。
「母親を得られなかった二人」はアクアとルビー
少女の発言直前に描かれた、アクアの回想とあかねとの会話から、新たな事実が明らかになりました。
・吾郎は生まれたときに母親が亡くなり、生まれてくる自分を犠牲にした母親への罪悪感を持ち続けていた
・さりなは亡くなる間際でも、両親が駆けつけてくれなかった
これらの事実から、「真の意味で母親を得られなかった」という解釈が成り立ちます。
推しであるアイの子に転生し、たっぷりと愛情を注がれた数年間は、二人にとって非常に大切な宝物だったのだと感じられます。
「魂のない子」は転生した吾郎とさりな
「魂のない子」という表現は、アイが生む予定だった双子を指し、そこに吾郎とさりなの魂が宿り転生したことを意味します。
アイが妊娠していた双子は、本来「魂がなかった=死産の予定だった」とされています。
この解釈が成り立つと、全ての情報を知るこの少女が、ただの人間ではないことが推測されます。
この背景を踏まえると、彼女が神様に関連する存在であるというのは間違いないでしょう。
まとめ
【謎の子供(少女)の正体について】
・宮崎県の高千穂で謎の少女が登場した
・世間に知られていない情報を知っていた
・少女のセリフは全てを見透かすような口ぶりだった
・神話の町なので「神様」に関係する人物と考察
【魂のない子の意味について】
・少女は吾郎やさりなを示唆するようなセリフをした
・「真の意味で母親を得られなかった二人」はアクアとルビー
・「魂のない子」は転生した吾郎とさりなを意味する
以上が、謎の少女に関する分析です。
現時点では少女の正体は明らかになっていないため、確定的な断言は避けるべきでしょう。
しかし、神様に縁のある土地で突然現れ、すべてを知っている点から、彼女には何か大きな役割があることが感じられます。
少女の成熟した言動や、ファンタジー要素の強い外見も、物語に深い魅力を加えています。
これから彼女が再び現れ、全てを明かすことで物語はさらに進展するでしょう。
彼女が神様そのものなのか、神様の使いなのか、あるいはその末裔なのか、読者間の考察も楽しい一因となっています。
【推しの子】の今後の展開に期待し、ワクワクしながら次の話を待ちましょう!