喧嘩独学の扇達也（おうぎ たつや）は、他の多くのキャラと比較しても、優れた能力を持つ存在です。
ほとんど笑うことのない無口な性格で、ハマケンに恐れられることもあります。
しかし、その硬い外面の下には、温かな心を持ち合わせています。
ここでは、扇達也の過去の経歴を解明し、素性について掘り下げていきます。
扇達也のこれまでの経歴と過去
扇達也は喧嘩独学の映像を通じて、初心者でありながらの志村の潜在的な喧嘩才能をすぐに察知しました。
また、志村がまだ喧嘩の技術を身につけていない時期に、ハマケンからの嫌がらせを受けている彼を、救出した過去があります。
悲劇的な事故で家族を喪失
扇達也は悲惨な交通事故で、家族を失っています。
事故は相手の居眠り運転が原因で、扇達也を除く一家が突然亡くなりました。
当時、まだ小学生だった達也。
かつての裕福な日々から一変し、彼にとって世界は無色に変わったと深い衝撃を語っています。
叔母に引き取られるも虐待される
扇達也は母親の遠い親戚である、叔母の家に移り住んだ後、虐待を受けることになりました。
叔母は、扇達也が持つ家族の財産を狙って、彼を引き取ったとされます。
達也には適切な食事も提供されず、体には傷が絶えませんでした。
家族を全員失ったことで、全てを諦めた扇達也。
何も抗うことなく、虐待を受け入れる達也の姿は、見る者にとって非常に悲痛なシーンです。
堀田竜二からいじめを受ける
扇達也は堀田竜二から、いじめられる日々を送っていました。
引き取られた家で同居していた竜二は、家だけでなく学校でも扇達也に対して、容赦ないいじめを行っています。
学校での一幕では、扇達也が普段着ている服を堀田竜二が着用し、扇達也に牛乳をかけるなどの行為を行っているシーンが描かれています。
暴走族「スキッド」のNo.2
扇達也は、暴走族「スキッド」のNo.2として活動します。
成人後も扇達也は、堀田竜二の指示に従い、金儲けの道具として利用され続けています。
堀田竜二は金銭を受け取り、特定のターゲットを集団で攻撃するという行為に手を染めます。
喧嘩が得意な扇達也は、ただ指示された通りに行動していたのです。
新庄との喧嘩で負けた過去
扇達也は暴走族時代、新庄玲央との喧嘩で敗れています。
「新庄玲央を殴って欲しい」という依頼を受けた堀田竜二が失敗した後、扇達也に
「お前なら勝てるだろう」と言って、依頼されたのがキッカケです。
しかし、扇達也も新庄に敗北し、その結果、堀田竜二から「失せろ」と追放。
再び、居場所を失うこととなります。
ローガン・グレイシーと出会う
扇達也はローガン・グレイシーとの出会いを経て、格闘技の世界に足を踏み入れました。
目的もなくさまよっていた時、朝宮夏帆を目撃したことがきっかけで、ローガン・グレイシーのもとを訪れることになります。
初めは、ローガン・グレイシーの誘いを断っていた扇達也。
しかし、光の中で堂々と立ちたいという願いを涙ながらに訴えたその姿は、非常に印象深いものでした。
総合格闘技で新庄に勝利する
扇達也は総合格闘技の試合で新庄と再戦し、見事に勝利を収めます。
第92話で軽く触れられているこの勝利は、扇達也が新庄を総合格闘技の場で下したものです。
後に第193話で、二人が共闘する展開につながります。
この総合格闘技での試合がなければ、彼らのタッグは成立しなかった可能性があります。
扇達也の素性や正体に迫る！
扇達也は志村との決闘を通じて、自身のすべての未練を断ち切っています。
物語の中盤では、西羅との対立に深く関与していません。
しかし、後半には新庄との共闘を含む、多くの活躍を展開しています。
総合格闘技界の新星で登場
扇達也は志村の同級生であり、総合格闘技の選手としても知られています。
第3話でハマケンが威張っている場面で登場し、「総合格闘技界の期待の星、スーパールーキー・扇達也」と紹介されました。
ローガン・グレイシーの指導を受け、総合格闘技の技術を身につけたとされています。
幼なじみの朝宮夏帆へ片思い
扇達也は朝宮夏帆と小学生の頃からの友人で、彼女のことが好きでした。
扇達也は朝宮夏帆に対して深い愛情を抱いており、志村との対決時には
「お前が負けたら夏帆は諦めろ」
と言うほどの強い感情を露わにしています。
実は扇達也が子供の頃、堀田竜二に虐められていた際に朝宮夏帆が助けてくれたのです。
扇達也が退学する際に二人は「何をしても一生懸命頑張ろう」と約束。
6年間片思いをしていた扇達也は、ついに朝宮夏帆に自分の本音を伝えました。
が、彼女が志村のことしか見ていないと、気づかされたのです。
その結果、心を決めた扇達也はアメリカへの渡米を、ローガン・グレイシーに告げています。
まとめ
扇達也は、幼少期の悲劇から虐待、いじめ、暴力の連鎖を経験しながらも、格闘技を通じて自己再発見を進めます。
彼は過酷な状況下でも希望を失わず、困難に立ち向かう姿勢を示しています。
家族を失った後の深い孤独感と戦いながら、自らの力で生き延びる術を学んで行く姿が印象的です。
扇達也が虐待といじめに耐え、最終的には暴走族のリーダーとしての地位を確立する過程は、彼の内面的成長と外向的成功の両方を示しています。
一方で、ローガン・グレイシーとの出会いは、扇達也に新たな方向性を与えました。
この出会いが彼の人生において転換点となり、総合格闘技の選手としての才能を開花させることにつながります。
新庄との再戦での勝利は、扇達也の成長と進化の証として強調されています。
扇達也のこれまでの過去は、彼がどのようにして辛い過去を乗り越え、人間関係や内面の葛藤を解決していくかに焦点を当てています。
困難に直面しながらも、自己成長と希望を見出す過程を描くことで、どんな逆境にも立ち向かい、自己実現を目指すことの重要性を、作者は読者に対して伝えているのではないでしょうか？
