黒死牟の外見には、他の鬼とは異なる特徴があります。
その一つが「目」に関する特性です。
一般的な鬼は目が2つですが、黒死牟は例外で目が6つもあります。
初めて見た時の衝撃は大きかったですが、実はその背後には重要な理由が隠されていましました。
では、黒死牟の目がなぜ多いのか?
その理由について、詳しく解説します。
目が6個ある理由は人間だった過去に関連
鬼滅の刃は各キャラ、ひとりひとりが丁寧に作られていることが人気の一因です。
もちろん、敵キャラでもキャラ設定が深くされており、鬼であっても読者に愛されるキャラが多いです。
特に注目されている敵キャラと言えば、黒死牟でしょう。
黒死牟は物語の後半に登場し、十二鬼月の最も強力な「上弦の壱」です。
鬼舞辻無惨を除けば、最強の鬼とされています。
黒死牟のビジュアルが初めて公開された際には、
「この鬼の目、多すぎるだろ!」
「いやいや、どれだけ目が多いんだ」
と、日本全国から驚きの声が上がりましたね。
私自身も内心、そう思いました。笑
ですが、同時に「どうしてこんなに目が多いのか?」という疑問を持った人も多いはず。
実は黒死牟の目が6つある理由は、彼がまだ継国巌勝という人間だった頃の過去に関連します。
詳細を見ていきましょう。
明確な理由は描かれおらず不明
とは言いつつも結論を言うと、なぜ目が6つもあるのかの明確な理由は不明です。
作中でこの事象について、明確に説明されているシーンが存在しないからです。
公式ガイドブックにも記載はありません。
ただし、目の多さの理由について、推測することが可能です。
重要なヒントがいくつかありますので、それらを基に考察を進めていきましょう。
弟の縁壱が関係している可能性
黒死牟の目が多い理由として、弟・継国縁壱が影響を及ぼしている可能性が高いと言えます。
黒死牟が何か行動を起こす際、その背後にはほぼ必ず縁壱の存在が関連していることが多いからです。
また、人間であった時から「黒死牟」という鬼へと変貌する背景にも、縁壱が深く関わっています。
これらの点から、目の多さに縁壱の影響があると考えるのが合理的でしょう。
以下では、この点を明らかにするシーンを振り返りつつ、黒死牟と縁壱の関連性について探っていきます。
縁壱の剣撃の速さを捉えるため
目の多さが縁壱に関連しているとすると、やはりそれは「剣士」でしょう。
黒死牟がかつての人間時代、継国巌勝として著名な剣士でした。
そして彼の弟である縁壱は、さらに非常識なほどの強さを誇る剣士です。
巌勝は兄としての立場から、弟に対するコンプレックスも強かったと推測されます。
この状況から「縁壱の剣撃を視覚的に捉えるためには、通常の目では不足」という結論に至ったと思われます。
「目が2つでは追いつかない、ならば必要な数だけ目を増やそう」という発想に至った可能性があります。
彼が剣での勝利に固執した結果、多くの目が必要とされたと考えられます。
縁壱は黒死牟が目指す最強の剣士
黒死牟の目が6つ存在するのは、縁壱の剣を見切るためと考えられます。
彼が鬼となった主要な理由の一つは、剣を極めるため、そして弟の縁壱を超えるためです。
目が6つに増えたのは、単に剣撃を視認するだけでなく、縁壱の技に即座に反応できるようにするためでした。
従って、鬼としての異形へと進化したのは、この目標を達成するためだと解釈するのが妥当です。
なぜ黒死牟は、縁壱にそこまで執着するのでしょうか?
その答えは双子の弟である縁壱が、黒死牟が目指す最強の剣士だからです。
縁壱を超えることが、最強の剣士となることを意味しているため、黒死牟はどんな姿形をしても強さを追求し続けました。
彼の姿勢からは、強い執念が感じられます。
黒死牟が縁壱を最強の剣士と見なす理由の一つは、鬼舞辻無惨との戦いにあります。
縁壱は無惨との戦いで一度も傷を負うことなく、勝利まであと一歩のところまで追い詰めたのです。(結局は逃げられましたが)
そのため、黒死牟自身が縁壱の剣技を「神の御技」と讃えるほどですから、彼が最強の剣士であることに疑いはありません。
黒死牟の視点から見れば、弟への嫉妬や嫌悪感といった感情も理解できます。
自身が国内最強の剣士を目指しているにもかかわらず、その地位を求めていない弟が最強であることは、彼にとって受け入れがたい事実です。
「追いつきたい、追い越したい」という思いは、まさに武士の極みの感情と言えます。
動きを再現した縁壱零式の腕は6本ある
黒死牟の目が6つある背景には、具体的な理由があります。
刀鍛冶の里にある「縁壱零式」というカラクリ人形は、縁壱の動きを再現するために6本の腕を持っています。
このカラクリ人形が6本の腕を必要とするように、黒死牟の目が6つ必要なのも縁壱の動きを捉えるためです。
疑問として、なぜ黒死牟は目ではなく、腕を6本にしなかったのか?と思います。
恐らくそれは、縁壱零式との重複を避けるためかもしれません。
実際、黒死牟は柱たちに倒される直前に首を再生し、腕のようなものが4本生えたものの、その時にはすでに化け物のような外見で、剣士としての形を失っていました。
縁壱との明らかな実力差を示す
黒死牟の目が6つあるのは、縁壱との実力差の証拠とも考えられます。
彼自身が縁壱の剣技を「神の御技」と称えるほどであり、二人の間には明らかな差が存在します。
縁壱は幼少期から「透き通る世界」を見る能力があり、これを剣術に活かしていました。
この特殊な視覚は、敵の肺が動くのを見たり、骨の向きや筋肉の動きを把握するのに役立っています。
黒死牟も鬼になるまではこの「透き通る世界」を見ることができず、縁壱の持つ天性の才能に対して、何とか追いつこうとする姿勢が見て取れます。
鬼化してからは、「透き通る世界」が見えるようになり、彼はようやく縁壱との実力差を縮めることができたのです。
まとめ:目の多さは縁壱への固執や嫉妬
黒死牟の目が6つあることや、縁壱零式が6本の腕を持つなどの詳細な設定は、単なるビジュアルのインパクトだけでなく、作者からの深いメッセージを含んでいると考えられます。
このような特徴は、キャラクターの内面や彼らの過去、そして彼らが抱える葛藤や目指すべき目標を象徴しています。
特に黒死牟の目の数は、彼がどれほど縁壱という存在に固執し、その実力に追いつこうと努力しているかを示しています。
また、それは彼が抱える劣等感や縁壱に対する嫉妬、そして剣術における究極の目標への執着を表しているとも解釈できます。
これらの設定を通じて、兄弟間の競争、家族の絆、そして個人の野望といったテーマを感じさせられます。
あなたはどのように感じたでしょうか?